読者の知りたいこと
古今東西、我々を魅了してきた蛇革。
エキゾチックレザーの代表格として、クロコダイルと並んで思い浮かべる人が多いレザーです。
私のようなアメカジファンのみならず、ハイブランドでもよく採用されているため、ファッションの世界に広く、深く根差しているレザーであるとも言えます。
本記事では、蛇革の一種であるパイソンレザーの愛好家であり、運営しているYouTubeでもパイソンレザー全開の私が、蛇革について徹底解説をしていきます!!
商用で扱われる蛇革の種類
よく、蛇革=パイソンレザーと間違われますが、商用として革になる蛇は複数種います。
そしてよく、パイソン=ダイヤモンドパイソンとも間違われますが、ダイヤモンドパイソンは商用パイソン(ニシキヘビ)の一種であり、他の種のパイソンの革も存在します。
はじめに、商用で扱われる蛇革の種類をまとめて解説します。
※蛇の写真が複数枚出てきます。蛇が苦手な方はスキップしてください。
ダイヤモンドパイソン(アミメニシキヘビ)
蛇革といえばダイヤモンドパイソンというくらい代表的で、蛇革アイテムに最も採用されている革です。
世界最長の蛇であり、全長3~5mと巨大です。取れる革も必然的に大きくなります。
ひし形(ダイヤ型)の模様が規則的に連なることが名前の由来です。
生息地はインド、インドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、ベトナム、フィリピン、マレーシア、ミャンマー、ラオス など、南アジア~東南アジアにかけての温暖湿潤気候~熱帯雨林の地域が中心です。
成長後は地表棲となるため、後述する「お腹側の革」も発達しています。
同じ個体から取れた革でも、ひし形の形や大きさにバラツキがあります。中には形がやや崩れた箇所もあることでしょう。
ハイブランドなどの高価格帯の商品には、可能な限り模様がきれいに並ぶように革を選定される傾向があります。
一方でバイカーズウォレットなど、ワイルドなイメージが強い商品には、模様の並びを気にせず革を使うことも多く、同じ商品でも見た目に違いが出やすい傾向があります。
ただしこれは悪い意味ではなく、あくまでも「革を大切に使っている」証拠とも言えます。
大判サイズ(ジャイアントパイソン、ビッグパイソン)
アミメニシキヘビは世界最長の蛇ですが、通常は全長3~5m、最長記録では9.9mとバラツキがあります。
生前大きく成長した個体の革は必然的に大きなものになります。
そして大きくなるのは全体的な革の大きさ(幅、長さ)だけではありません。ひし形の模様も大きくなります。
この大きなひし形模様を活かした革が、ジャイアントパイソンレザーまたはビッグパイソンレザーと呼ばれるものです。
メーカーが任意に付けている名称のため、公式的に使われる用語ではありません。
大判サイズのメリットはジャケット、コート、バッグなどの、大きなアイテムが作れることにあります。
財布、ベルトなどの小物であれば小さい模様でも十分ですが、大きなアイテムを作るとしたら、模様が大きい方がバランスが良いです。また豪華な見た目にもなります。
その特性から有名ブランドがこぞって買い集めるなど、注目度が高いレザーです。
-
パイソンレザージャケットが作れる!アンサーライディングスーツでフルオーダー!
続きを見る
モラレスパイソン(ビルマニシキヘビ、インドニシキヘビ)
こちらも蛇革として大変有名な革です。
全長2.5m~4.5mとアミメニシキヘビまではいきませんが、巨大な蛇です。
アミメニシキヘビと同じニシキヘビ科に属しますが、その違いは模様にあります。
ビルマニシキヘビの革は石垣模様が不規則に並んでおり、その独特さから人気の高いレザーです。
蛇革の象徴として、アミメニシキヘビに次いでモチーフとして多く用いられており、「蛇柄」となればダイヤモンドパイソンかモラレスパイソンの2択であることが一般的です。
変わったところでは弦楽器の三味線や三線に貼られています。
ガラガラヘビ(ラトルスネーク)
北アメリカの毒蛇、ラトルスネークの革です。
日本にもいるマムシの仲間になります。
最大種であるヒガシダイヤガラガラヘビの革が最も多く採用されています。
全長0.8〜1.8m程度のため、大きなアイテムには不向きです。
ラトルスネークレザーを使ったアイテムの中で、代表的なものはウエスタンブーツです。アメリカの文化に深く根差してきたという意味でも、ウエスタンファッションとラトルスネークには通じるものがあります。
他はベルト、財布、キーホルダーなどの小物です。
Greg O'Beirne,2008,SnakeskinBoots1 gobeirne
ラトルスネークは養殖されておらず、寿命などで死亡した個体から採取する以外の方法がないため、流通量は多くはありません。
20年くらい前まではウエスタンブランドでチラホラ見かけていましたが、近年すっかり見なくなってしまいました。
その理由は、開発による生息地の破壊や、毒蛇駆除の対象になることなどがあげられます。自然界の個体数が減少した影響で、新しく商品が作られることが少なくなりました。
決して輸入が禁じられているわけではありませんので、この革を使ったアイテムが欲しいという方は気長に待ちましょう。
タイコブラ(モノクルコブラ)
フードコブラ属に分類される毒蛇で、タイを中心に生息しています。
威嚇するときには、頭部下の可動性のある肋骨を伸ばしてフードを形成します。
全長1.5~1.8mのため、大きなアイテムには不向きです。作られる商品は主に財布やウォレットチェーンです。
コブラならではの特徴が3つあります。
1つ目は、革に頭とフードが付いていることが多い点です。
コブラは他の種の蛇にはない、フードを持っています。この特徴を活かして商品にも頭とフードを付けることが多いです。
上の写真にもある通り、私の所有している革サンプルには、舌まで付いています。この剥製のような雰囲気もマニアから人気を博しているのです。
ちなみに、バッグなどやや大きめのアイテムに採用される際に、頭を3つ使うことがあります。迫力満点で蛇好きにはたまらない外観になります。
2つ目は、フードにモノクルと呼ばれる「片眼鏡」模様が入っている点です。
1つ目にあげたように、コブラ革はフードも残すことが一般的であり、その理由にはこの特徴的なモノクル模様を取り入れたいからという理由があります。
アイテムの目立つ位置に配置することでインパクトを持たせます。他の蛇革と比較して胴体部分がシンプルなため、頭部と模様で個性を放ちます。
3つ目は、経年変化が楽しめることです。
全体的に白またはベージュの色合いで染色されることが多く、商品も身近な小物類が多いため、経年変化を楽しむのにも適しています。
日常使いして、徐々に濃くなる色合いを楽しんでみてください。
ミズヘビ
ミズヘビは安価に入手が可能な蛇革で、昔からレザークラフトでよく使われる人気のレザーです。
その人気の秘訣はカラー展開が豊富なこと。黒、白、茶色、赤、緑など、ビビッドなカラーも多く作られ、鞄の中身にほどよいアクセントを加えてくれます。
あまり大きい蛇ではないため、作られる商品は財布などの小物が一般的です。
レッドパイソン(ヒイロニシキヘビ、ブラッドパイソン、ショーテールパイソン)
タイ、マレー半島、スマトラ島、ボルネオ島などに生息する蛇です。
全長は1~2mとやや短い印象を受けますが、胴体は非常に太く、さながらツチノコを彷彿とさせる体格が特徴です。
個性的な模様を持つにも関わらず、不人気なのか模様も脱色して単色染めされることが一般的です。
染色の自由度は比較的高いようで、名前にちなんだ赤だけではなく、イエロー、ピンクなどのカラーも可能です。
また、水辺を好むため蛇腹部分が発達せず、小さいことも特徴です。
小ぶりでスッキリとした蛇腹を活かし、背割(バックカット)でお腹部分を見せる加工が主流です。
革としての知名度は低く、蛇革好きでない限り知らない人が多い印象です。
ラッセルバイパー
クサリヘビ科の猛毒を持つ蛇です。日本にもいるマムシやハブの仲間になります。クサリヘビの中でも特に強い毒を持ちます。
インド、パキスタン、スリランカ、ネパール、バングラデシュに生息し、全長は1.2mほど。
草むらや農地などの湿気が少ない場所を好む陸生の蛇であり、蛇腹が発達して大きいことが特徴です。
作られる商品としては主に小物類、バッグです。
流通量は少なめです。
オオアナコンダ(グリーンアナコンダ)
単にアナコンダといった場合、この種を指すことが一般的です。
この蛇の名前と同じ映画が存在し、日本でも知名度が高い蛇です。
映画の影響か、以外に思われる方も多いのですが、毒はありません。しかし攻撃的な気質であり、危険性がないわけではありません。
ベネズエラ、コロンビア、ブラジル、ボリビア北部、ペルー北東部、ガイアナ、トリニダードといった南アメリカ北部に生息しています。
全長は3~6mと、アミメニシキヘビと並んで世界最大の蛇として知られています。体重も重く、5m以上の個体では100kgを超えることも珍しくありません。
水棲といっていいほど水辺を好み、浅瀬で待ち伏せして狩りを行います。
ダイヤモンドパイソンと似た模様を持ちますが、ウロコが大きい、模様が不均一、黒い部分が薄いなどの特徴があります。
主に財布などで使われています。
キイロアナコンダ
August Dominus,2022,Museo viviente, Puebla
アナコンダの中では比較的小型の種で、最大でも全長3m程度です。
ボリビア、パラグアイ、ウルグアイ、ブラジル西部、アルゼンチン北東部に生息しています。
この種の革サンプル(ハギレ)、商品を見つけることは非常に困難です。
流通量が少なく、一般的には使われていないレザーと言えます。
蛇革のカラーバリエーション
次に蛇革のカラーバリエーションについて解説します。
一般的にはナチュラルカラーとそれ以外のカラーに大別されます。
ナチュラルカラーとは?実はメーカーによって色味が異なる
ナチュラルカラーとは、蛇革本来の模様や部位による色の濃淡を活かすため、薄い白系カラーで染めた色のことを指します。
この「ナチュラル」という表記、よくダイヤモンドパイソンレザーを使った商品でよく見ますが、その実メーカーによって色味が異なります。
多くのメーカーからナチュラルとして売られているカラーには、実は2種類あります。
1つがホワイト、もう1つが薄いベージュです。
これらは両方、革の模様や色の濃淡をそのまま活かすことができます。加えて違いが少々分かりにくく、混同されてしまうのです。
しかし、この2つには明確な違いがあります。
上の写真から分かるように、ホワイトは柄の黒色とのコンビでモノトーンの表情を作り出しています。色と柄のメリハリでエキゾチックな印象を高めてくれます。
一方で、ベージュはホワイトよりもくすんだ色合いです。蛇革は経年変化で徐々に飴色になっていくのですが、新品状態でその過程にあるかのような色味です。ヴィンテージライクな表情を持っていると言えます。
また、蛇革は牛革のような素揚げ(牛革でいうタンカラー)をしません。
必ず表皮の色を抜いてから、何かしらの色で染色されます。
光の当たり方で色の見え方が異なる
先程の写真は色味の違いが分かりやすかったかと思います。
では、次の写真はどうでしょうか?ホワイトに見えますか?ベージュに見えますか?
答えはベージュです。
ベージュカラーは特に、光の当たり方で色味の見え方が変化します。黄色味が強く見えることもあれば、灰味が強く見えることもあります。
なので基本的には実物を見ないと正確な色の判断ができません。
写真で見るときに私は、「ホワイトよりも黄色味が強いか、ややくすんでいるものがベージュ。」という認識で判断しています。
革の種類によっては染色の自由度が高い
蛇革はナチュラルカラーだけではありません。
模様を残すタイプではターコイズ、レッド、イエローなどのビビッドなカラーが。模様を消すパターンではブラック、ネイビーなどのダーク系カラーが存在します。
特にダイヤモンドパイソンは染色の自由度が高く、先ほどあげたカラーの他にも様々なカラー展開がなされています。
模様を消して単色染めする仕上げも人気です。一見すると蛇革に見えませんが、その独特でエキゾチックな風合いとクールなカラーがよく合います。普段使いとビジネス使いの両方に合わせやすいのも魅力です。
パイソンレザーの表面仕上げ2種類(ツヤあり・マット)
パイソンレザーにはツヤあり仕上げとマット仕上げという、2つの仕上げ方法があります。
ツヤあり仕上げ(シャイニング加工)
ツヤあり仕上げは別名シャイニング加工とも呼び、その名の通り表面にツヤを持たせる仕上げのことを指します。
表面をコーティングすることでツヤを出します。
財布、ベルト、バッグなどによく使われ、革表面の美しさを強調する仕上げ方法です。
コーティングによりウロコが寝た状態になるため、めくれや欠けといった心配が少ないことが特徴です。
表面のツヤ感は経年により落ちてくるため、このタイプのお手入れにはエキゾチックレザー専用のツヤ出しスプレーを用います。
マット仕上げ
逆にツヤ加工を施さず、革本来の表情を活かした仕上げがマット仕上げです。
蛇革の特徴であるウロコが立った状態であり、ワイルドで立体感のある仕上がりになります。
衣類、バッグ、靴など、比較的大型のアイテムはマット仕上げで作られることが多い印象です。
このタイプのお手入れはブラッシングのみで行います。ツヤあり仕上げのように、エキゾチックレザー用のケア剤を使うことはできませんのでご注意ください。
詳しくは後述の「パイソンレザーのお手入れ方法」をご覧ください。
光の当たり方でツヤの見え方が異なる
先程の写真は表面の仕上げの違いが分かりやすかったかと思います。
では、次の写真はどうでしょうか?ツヤありに見えますか?マットに見えますか?
実はこれ、マットなんです。
写真で見るとツヤ感があり、混同しやすいかと思います。
光が当たっているのもありますが、これは蛇革本来のツヤによるものです。
蛇革には元々、仕上げ由来ではない本来のツヤがあるため、それが光の当たり具合で見えたり見えなかったりするのです。
パイソンレザーのカット方法2種類(腹割・背割)
ここではパイソンレザーのカット方法について解説します。
2種類のカット方法があり、それぞれに特徴的な違いがあります。
腹割(フロントカット、ベリーカット)
腹割はフロントカット、ベリーカットとも呼ばれ、背中の柄を見せるためにお腹側をカットする方法です。
ダイヤモンドパイソンのひし形模様や、モラレスパイソンの石垣模様を最大限に活かすカット方法であると言えます。
一般的に言われる蛇柄は、背中の模様のことを指すため、蛇らしさを求める方におすすめします。
このカットが使われるアイテムは財布、ベルト、バッグなどの小物をはじめ、衣類や靴など、蛇革製品全般です。
ツヤあり、マット、両方作られます。
背割(バックカット)
背割とはバックカットとも呼ばれ、お腹の蛇腹を見せるために背中側をカットする方法です。
蛇は細長い動物のため、蛇腹が1本のラインを形成し、独特のアクセントをもたらします。
このカットが使われるアイテムは財布、ベルト、バッグ、靴などで、衣類に使われるケースは少ない印象を持ちます。
また、基本的に蛇腹のうろこの質感を活かすために、マット仕上げで作られます。
蛇革のウロコは強度が高い!簡単にはがれたりめくれたりしない!
よくこんな疑問が寄せられますが、結論を言うと、そう簡単にははがれません。
蛇のうろこは根元が皮膚とほぼ同化しています。魚のうろこのようにはがれることはありませんので、ご安心ください。
蛇革のうろこをペンチで引っ張って検証している記事、動画もあります。
ただし、欠けは起こります。
うろこが立っている場合、うろこの先が欠けてしまうことは考えられます。
パイソンレザーは経年変化で飴色になっていく
蛇革も牛革と同じように、色が濃くなり、ツヤが出るといった経年変化をします。
※ツヤあり仕上げの中には経年でツヤが鈍くなるものもあります。
写真はFUNNYのウォレットレーン(ナチュラルカラー、ツヤあり仕上)ですが、左が新品時で、徐々に色が濃くなっていき、真ん中の色合いに。より濃くなり最終的には茶色くなります。
このように、経年変化を楽しめることも特長です。牛革とは違う経年変化を味わいたいという方にもおすすめです。
パイソンレザーのお手入れ方法
蛇革も天然皮革ですので、長持ちさせるためにも手入れは必要です。
ここでは仕上げ方法別のお手入れ方法と注意点を解説します。
ツヤあり仕上げはエキゾチックスプレーかレプタイルクリームでケア
ツヤあり仕上げは使い続けていくとツヤが鈍くなり、曇っていきます。
このツヤを復活させ、さらに革に栄養を与えることができる専用のケア剤を使いましょう。
コロニル エキゾチックスプレー
爬虫類皮革用のケア剤として有名です。
ツヤ出しと防水を行えます。
※ツヤあり皮革専用と書かれています。
購入から時間が経っていない場合、こちらを使用すると良いでしょう。
防水することで雨はもちろん、汚れも付きづらくなります。
サフィールノワール レプタイルクリーム
高品質で名高いサフィールノワールから、爬虫類皮革専用のクリームが発売されています。
表面の汚れを落としながら栄養成分を与え、独特の風合いとツヤを保ちます。
※ツヤのないマットな爬虫類革には使用できないことが書かれています。
クリームタイプなので、スプレーよりも栄養補給力が高いです。
買ったばかりの蛇革アイテムに使うにはややオーバースペックなため、購入から時間が経ったアイテムに使いましょう。
【注意】マット仕上げはブラッシングのみ!スプレーもクリームも使わない!
先述したように、ツヤあり仕上げの革には使えるケア剤が存在します。
しかし、「マット仕上げには使えません」と記載のあるものばかりです。
マット仕上げにこれらを使用してしまうと、元々なかったツヤ感が出てしまい、風合いを損なってしまう可能性があります。
したがって、マット仕上げの手入れはブラッシングのみ行います。
牛革の場合は水分や油分を補給しないと乾燥してひび割れることがありますが、ヴィンテージでもない限り、蛇革にはこれらが必要ありません。
やむなくヴィンテージに栄養補給を行う場合には、デリケートクリームなど、できる限りマットなクリームを使用してください。
蛇革はお金が貯まる?葬儀で使うのはNG?風水と文化について解説
蛇革は古今東西で人々の生活に身近なものです。
ここでは、蛇革の文化的側面について解説をします。
扱うにあたって注意をしなければならない場面もありますので、しっかり読んでおいてください。
蛇革は風水の観点では金運アップの象徴とされる
ヘビ(巳)を持つと「実(巳)入り」すると云われ、蛇革の財布を持つとお金が入ると言われています。
脱皮を繰り返して成長する様子が「再生」や「無限」を表しているとされ、蛇革の財布にもお金を再生させ、無限に増やしていく力があると考えられるようになりました。
特に白蛇はその希少性から、日本各地で縁起のいい動物として扱われ、「白色の蛇革財布」はお金が貯まると言われています。
他にも金運アップカラーであるゴールドやイエローも同様に、お金が貯まると言われています。
白い蛇革と言えば、ダイヤモンドパイソンのナチュラルカラーが該当します。また、イエロー系カラーで染色した商品もあるため、金運アップをねらいたい方にはおすすめです。
【注意】葬儀で蛇革は避けるのがマナー。理由を解説
縁起物として知られる一方で、文化的に蛇革のアイテムを身に着けることがタブー視される場面もあります。
それは葬儀の場です。
葬儀の場面では、毛皮、スウェード、蛇革、鰐革など、見た目上はっきりと動物の皮として認識されるものは、殺生を連想させるためNGとされています。
蛇革に限らずエキゾチックレザーの大半は着用NGです。
※革製品の全てがマナーに反するものというわけではありません。見た目上動物的な印象の少ない牛革で、光沢の少ないものは着用が許されています。
パイソンレザーアイテム購入における注意点3つ
パイソンレザーのアイテムは多岐にわたります。中には欲しいと思った商品もあることでしょう。
ここではパイソンレザーのアイテムを購入する際の注意点を3つ述べます。
近年の値上げ動向
パイソンレザーは近年激しい値上げがなされています。
ここ10年で1.5~2倍の値上がりをしました。
日本の革小物ブランドであるFUNNYの店員さん曰く、20年前はエキゾチックレザーの中でもパイソンは安いイメージだったそうです。
しかし価格がどんどん上がり、ついにはエレファントやコードバンを抜きました。今はスティングレイの価格にも近づきつつあります。
実際、2023年7月より、FUNNYでは価格見直しが行われ、パイソンレザーを使った商品が軒並み値上がりしました。
このように、値上げ動向が激しく、この流れは今後も続くと予想されます。
欲しいものがあったが、いつの間にか価格が上がっていた。なんてこともザラに起こるので、早めのご購入をおすすめします。
個体差が激しいため、店舗で見て選ぶのがベター
蛇革の中でも模様の個体差が激しいのがダイヤモンドパイソンです。
ひし形模様の線がはっきりとしているほど、大胆な印象になり、マニアには好まれます。
ネットでショッピングが完結する現代ですが、模様の個体差を気にされる方は店舗で実物を見たうえで購入することをおすすめします。
本パイソンと型押しを見分けるのがやや難しい
問題です。下のブーツは本パイソンレザーでしょうか?それとも牛革に型押しでしょうか?
正解は牛革型押しです。遠目や写真では本パイソンとの見分けがつかないと思います。
このように、本パイソンなのか、牛革型押しなのかを見分けることも大事です。
ネットショッピングの場合、新品の場合は必ずこの記載がありますが、中古の場合は記載がないことも多く、本パイソンだと思って購入したら型押しだった。などということも考えられます。
見分ける方法としてはウロコのや色ですが、遠目写真からだと分かりづらいことが多く、様々な蛇革アイテムを所有する私でも、判別が難しいときがあります。
本パイソンか型押しか、もしくは合皮かを出品会社(出品者)に聞いてから購入することをおすすめします。
-
メンズパイソン(蛇革)ブーツを紹介!ロング、ショート別/コーデ画像【本革・型押し】
続きを見る
まとめ
本記事をまとめます。
- 商用で使われる蛇革には様々種類があり、その中でも代表的なのがダイヤモンドパイソンである。
- 蛇革本来の特徴を最大限活かしたナチュラルカラー。その他にもビビッドなカラーも存在する。
- パイソンレザーの表面相上には、ツヤあり仕上げとマット仕上げの2種類がある。
- パイソンレザーのカット方法には、腹割と背割の2種類がある。
- 蛇革のウロコは強度が高く、簡単にははがれない。
- パイソンレザーは経年変化で飴色になっていく。
- パイソンレザーの手入れには専用のスプレーやクリームを使う。ツヤあり仕上げはスプレーかクリームの使用OK。マット仕上げはブラッシングのみ。
- 蛇革には文化的側面がある。風水上お金が貯まり、葬儀での着用はタブー視される。
- パイソンレザーはどんどん価格が上がっている。また個体差が激しく、写真では本パイソンと型押しの判別が困難。
この記事が「蛇革、パイソンレザーについて知りたかった」という方々の参考になれば幸いです。
他にもパイソンレザーに関する記事を上げていますので、ぜひご覧ください。
-
パイソンレザージャケットが作れる!アンサーライディングスーツでフルオーダー!
続きを見る
-
メンズパイソン(蛇革)ブーツを紹介!ロング、ショート別/コーデ画像【本革・型押し】
続きを見る
-
ビジネスシーンで使えるパイソンレザーアイテム集【蛇革・蛇柄】
続きを見る
-
パイソンレザーのブリーフケース、スーツケースがビジネスシーンに映える!シノダ鞄の1点もの等を紹介!
続きを見る
-
【100周年モデル】コンバース×パイソンレザーのラグジュアリーな一足を紹介!コーデ例、入手方法、他ワコマリアコラボも!
続きを見る
-
FUNNYの系列ブランドではカスタムオーダーが可能!WESTERN LEATHER/JINYA SPORTSWEAR
続きを見る