読者の知りたいこと
Schottのライダースを買おうと思っているそこのあなた!
さらにこんなことを知りたいと思っていませんか?
Schottでは幅広いニーズに応えるべく、かなりの種類のレザージャケットがラインナップされています。
種類が多すぎてどれを買ったら良いのか分からないという方も多いことでしょう。
本記事ではSchottの大ファンの僕が、Schottの中でも特におすすめの14種類に絞って、写真付きで分かりやすく解説をしていきます。
定番ダブルライダースのおすすめ
まずはSchottの中でも定番中の定番モデル(ダブル)を3つ紹介します。
- Schott 613UST ONESTAR TALL
- Schott 516UST ONESTAR NEW NAKED
- Schott 603UST STAND ONESTAR RIDER'S JACKET
Schott 613UST ONESTAR TALL
肩のエポレットに輝く一つ星"ONESTAR"がアイコニックな、Schottのフラッグシップモデル。
日本では「Schottといえば613UST」と考える人も多く、Schottの中でも代表的なモデルに位置しています。
使われているレザーはステアハイドです。
本国アメリカには存在しないモデルで、上野商会(現TSIホールディングス)が日本市場向けに流通させているモデルです。
品番のUSTは「US=上野商会、T=TALL」を意味します。
上野商会が日本人向けに発売したライダース「613US(後述しています)」をさらに改良したのがこの613UST。着丈を約2.5cm、袖丈を約2cm長くし、肩幅を約1cm絞ることで(数値はサイズにより変動)、全体的なボリュームを抑えた縦長シルエットに仕上げています。
伝統的なアメジャンに比べて現代的な細身のシルエットをしており、バイクウェアとしてはもちろん、街着としてもカッコ良くキマります。
定番の一着を身に纏いたいという方におすすめです。
Schott 516UST ONESTAR NEW NAKED
ONESTARモデルの1つ。
厚くて柔らかいシボ革"ニューネイキッドカウレザー"を使っていることが特徴です。
Schottで通常使われるステアハイド(生後3〜6ヶ月の間に去勢された、2歳以上の雄の成牛の革)と違い、カウハイド(出産経験のある、2歳以上の雌の成牛の革)が使われています。
ガシッと硬くなかなか馴染んでくれないステアハイドも悪くない(というか大好き)。
しかし、着た瞬間から馴染んでくれるニューネイキッドカウレザーの優しさに甘えたい。
そんな方にはこの516USTをおすすめします。
裏地には中綿のないブラックナイロンを採用。長いシーズン着られるのも好ポイントです。
ちなみに過去には金具を全てブラックに統一したワントーンver.が存在しました。
僕も愛用している513USTです。詳細記事を書いていますので気になる方はぜひご覧ください。経年変化の参考にもなります。
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【schott 513UST】オールブラックのワンスターダブルライダースを紹介!荒々しいシボ革で不良っぽくキメる!
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Schott 603UST STAND ONESTAR RIDER'S JACKET
セミダブルのONESTAR。
一見シングルライダースに見えますが、前身ごろが重なったダブルブレスト仕様です。
スタンドカラーになり、フロントベルトが無くなったことで、ダブルライダースよりも都会的で洗練されたデザインに。
個人的にエポレットだけ残したことは高評価。スタンドカラー×エポレットが作り出すソリッド感がたまりません。
裏地には中綿のないブラックナイロンを採用。長いシーズン着られるのも良いですね。
定番シングルライダースのおすすめ
Schottの定番モデル(シングル)を3つ紹介します。
- Schott 103US TRUCKER JACKET
- Schott 641XX 60'S STAND RIDERS
- Schott 641RIDERS
Schott 103US TRUCKER JACKET
ダブルの代表モデルが613USTならば、シングルの代表モデルはこの103USでしょう。
シングルライダースの中でもトラッカージャケットと呼ばれる襟付きタイプ。
装飾を廃したシンプル・イズ・ベストを体現するかのようなデザインは、シーンを問わず着用できる良き相棒となってくれます。
シボが少なく光沢感のある"ネイキッドカウレザー"を使用。重厚感としなやかさを両立しています。
袖の内側にはリブを搭載しており、バイク乗車時に袖から風が侵入するのを防ぎます。
Schott 641XX 60'S STAND RIDERS
Schottには641というモデルもあります(後述しています)が、こちらは1960年代の641を復刻した641XX。
当時のディテールやサイズスペックを忠実に再現しています。
ヴィンテージファンはもちろん、現行の641に比べてディテールのクセが少なく、デザインも非常にシンプル。
今やSchottのシングルライダースを代表する一枚となりました。
先ほどの103USがトラッカータイプ、こちらの641XXがスタンドカラータイプと、Schottには定番のライダースデザインが揃っていますね。
また後述もしますが、この641XXをホースハイドに変更したのが641XXH、641XJH。
3種のレザーラインナップから選べる贅沢なモデルです。
Schott 641RIDERS
現行の641です。
復刻版641XXとの外観の違いは襟部分のスナップボタンとポケットの配置ですね。
現行の641は襟のスナップボタンを使ったアレンジができます。
端的に言ってしまえば、現行641はバイク用途に特化したライダースです。
ダブルアクションプリーツが肩周りの可動域を確保。バイク乗車時に活きるディテールです。
ベンチレーションを搭載し、熱気を逃すことができるのも良いポイント。
フロントベルトではなくサイドベルトタイプ。カフェレーサーなどに乗るときもオイルタンクを傷つけることがありません。
ボア裏地はなんと取り外し可能。温度調整を簡単に行える優れものです。ただしサイズ感が変わってしまうのが難点。
これらの特徴は「バイク特化なら641がおすすめ」で改めて解説を行います。
ホースハイド(馬革)のライダースのおすすめ
ライダースファンの中にはこんな方もいます。
「俺は馬革以外を認めない!」と...。
そんなに極端なこと言わずに、とも思いますが(笑)、そんな方々のためにSchottが最高の馬革ライダースを用意してくれています。
- Schott 613UHT HORSEHIDE ONESTAR TALL
- Schott 613SJH SPECIAL HORSEHIDE ONESTAR (BLACK,BROWNの2色)
- Schott 641XXH HORSE LEATHER CAFE RACER
- Schott 641XJH SPECIAL HORSEHIDE CAFE RACER (BLACK,BROWNの2色)
Schott 613UHT HORSEHIDE ONESTAR TALL
613UHTの"H"はもちろん"Horsehide"のH。
613USTの馬革ver.であることを示しています。
艶やかな光沢とパリッとした質感は馬革ならでは。
長年着込んで経年変化を楽しみたい一着です。
Schott 613SJH SPECIAL HORSEHIDE ONESTAR ★茶芯★
BLACKとBROWNの2色展開。
日本屈指のタンナーに革をオーダーした特別な一枚です。通称"SJH=スペシャルジャパンホース"。
Schottが独自に組んだオリジナルレシピを使い、ベジタブルタンニン鞣しで仕上げています。
ここまでの説明でも特別さが十分伝わると思いますが、なんとなんと、こちら茶芯ホースハイド。
経年変化が楽しすぎて毎日でも着たくなる至高の一着です。
他にもクラシカルな黒タグや、ヴィンテージ感のある赤チェックのウールライニングなど、スペシャルジャパンホースにしかない要素が盛りだくさん。
少々お値段はしますが、とことんこだわる方にはぜひ着ていただきたいと思っています。
Schott 641XXH HORSE LEATHER CAFE RACER
1960年代の641を復刻した641XXのホースハイドver.です。
馬革特有の艶感とシボ感がシングルライダースのデザインにマッチ。大人っぽさを演出できます。
これ着てカフェレーサーに乗ったらめっちゃカッコイイですよ。
Schott 641XJH SPECIAL HORSEHIDE CAFE RACER ★茶芯★
BLACKとBROWNの2色展開。
また来ましたね、先述の613SJHと同様、日本屈指のタンナーでベジタブルタンニン鞣しを施された茶芯のホースハイド。
こちらは通称"スペシャルホースハイドカフェレーサー"と言います。
「ジャパンクオリティレザー×アメリカ伝統の縫製技術×ヨーロッパに通じるカフェレーサーデザイン」という、日本×米国×欧州のエッセンスが組み合わさった至高の一枚です。
シープスキン&ラムスキン(羊革)のライダースのおすすめ
ライダースに使われるレザーは牛革と馬革だけではありません。
軽くて柔らかい羊の革を使ったライダースは、長時間の着用してもノンストレスな着心地。
生後1年以上の成羊の革を"シープ"、生後1年未満の子羊の革を"ラム"と呼んで区別しています。
- Schott 217US SHEEP ONE (シープスキン・茶芯)
- Schott 228US LAMB RIDERS JACKET (ラムスキン)
Schott 217US SHEEP ONE ★茶芯★
茶芯のシープスキンを使ったモデル。
近年発売されたモデルですが、飛ぶ鳥を落とす勢いで人気を得ているのがこの217US。
ベーシックな613USTをベースにし、着やすいシープスキンを採用。さらには経年変化が楽しめる茶芯。
これで人気が出ないわけがありません。
牛革や馬革のハードな印象により、ライダースを敬遠していた人もこれなら着られるはず!
レザーのソフトな印象とダブルライダースの重厚感を両立しています。
Schott 228US LAMB RIDERS JACKET
イタリアンラムレザーを使ったモデル。
こちらは茶芯ではありませんが、228USにしかない魅力的な特徴もあります。
フロントベルトとエポレットを廃してミニマルなデザインに。
加えて見た目も着心地も柔らかいラムスキン。
タウンユースで使いやすいライダースと言えば228USだと思いますね。
その他レザージャケットのおすすめ
ここではライダースジャケットではなく、あえてレザージャケットという言い方をさせていただきます。
「Schottのラインナップの多さ」を実感していただくため、「こんなジャケットもあるんだ!」というものを紹介していきます。
Schott SHEEP LEATHER 1st TRACKER JACKET
Gジャンタイプのレザージャケットです。
品番は782-3950128。
約1mm厚のシープスキンを使用しているため、柔らかい着心地とレザーの肉厚さを両立しています。
また、シープスキン特有の軽さも重要なポイント。長時間の着用もストレスなく過ごせます。
デザインソースは1st. G-JACKETですね。
Gジャンがワークウェアとして着られていた時代のディテールである”シンチバック”や”タック”も完備。
動きやすさもデザイン性も大満足な仕上がりです。
実際に着用するとこんな感じ。
身長172cm、体重70kgの僕はSサイズがちょうど良いと感じました。
アームホールが太く着丈が短いヴィンテージ風シルエットがこなれた印象。
秋〜春にさらっと羽織りたい一着です。
Schott 632US NEW CARCOAT ★茶芯★
いわゆるカーコートです。
1900年代初頭、ほとんどの車がオープントップでした。
寒さや汚れから保護するために開発されたのがカーコートです。
当時「カーコートを着ている=自動車を所有している」として、カーコート自体がステータスシンボルでした。
クラシックなウェアがモチーフとなるため、極厚の茶芯レザーを採用。
サイズ感は現代風にアップデートしたSchottの自信作です。
アップで見るとレザーの分厚さがよりはっきり伝わると思います。
【類別】嗜好別・シーン別におすすめモデルをまとめてみました!
先ほどまでで、おすすめモデル14種類の個別紹介は終わりました。
ここからは嗜好別・シーン別に分類して「こういう人にはこのモデルがおすすめ!」という視点で解説をしていきます。
定番を攻めるなら613UST、103US、641XXがおすすめ
シンプル・イズ・ベスト!
定番を攻めるならダブルの613UST、トラッカージャケットの103US、スタンドカラーの641XXがおすすめ。
どれもSchottのアイコン的なモデル。これらを選んでおけばまず間違いない3モデルですね。
経年変化を楽しむなら茶芯の613SJH、641XJH、217US、632USがおすすめ
経年変化(エイジング)を楽しみたいなら茶芯モデルが一番!
筆頭候補はスペシャルジャパンホースを使った613SJH、641XJHですね。日本のタンナーが渋鞣しで仕上げた至高のレザー。ぜひお楽しみください。
カラーはBLACKとBROWNから選べます。黒と茶芯のメリハリは当然美しいのですが、個人的には茶色の茶芯も気になりますね。
シープスキンの217USで茶芯を楽しむのも良いですね。
着やすい分、必然的に出番も多くなることでしょう。
柔らかいため経年変化が早いのも嬉しいポイント。
632USは少し玄人向けですね。
分厚いレザーはちょっとやそっと着ただけでは変化してくれません。長年着てじっくり茶芯を出していきましょう。
革が柔らかく馴染んでくる感覚もレザーラバー(革の愛好家)にはたまりませんね。
着やすさ重視なら革が柔らかい516UST、217US、228US、1st TRACKER JACKETがおすすめ
ニューネイキッドカウレザーは着たその日から身体に馴染んでくれます。
ステアハイドと同じくらい厚みがあるのも好ポイント。
そして着やすいレザーといえば羊革!
217US(シープ)、1st TRACKER JACKET(シープ)、228US(ラム)のしっとりと吸い付くような着心地は、他のモデルにはない強みです。
軽くて動きやすいため、長時間来ていても楽。着やすいレザーは自然と出番が増えますね。
バイク特化なら641がおすすめ
現行641はバイク用途に特化したライダースです。
バイク用ディテールをあげると、こんなにもたくさんの特徴がありました。
- ダブルアクションプリーツ→バイク乗車時の肩周りの可動域を確保。
- ベンチレーション→熱気を逃す。
- サイドアジャスターベルト→カフェレーサーなどに乗るときにオイルタンクを傷つけない。
- 取り外し可能なボア裏地→温度調整を簡単に行える。サイズ感が変わってしまうのが難点。
バイカーの方はぜひ641も候補にしてみてください!
個性派にはセミダブル、カーコート、Gジャンタイプがおすすめ
人と被りたくない、そんな方におすすめなのがセミダブルの603USTとカーコートの632US。
セミダブルは狙い目です。
街で着ている人を見ないのですが、その外観はとってもクール。個性と万人受けを両立したような稀有な存在です。
カーコートはライダース的な着方よりも、街着っぽくカジュアルに着たいですね。
いつも着ているウールのコートを632USに変えるだけで、いつもコーデがワンランク上のシックスタイルに昇華します。
着込んで味を出すことも忘れずに。さらに大人っぽいコートに進化します。
一風変わった革ジャンならGジャンタイプの1st TRACKER JACKETもおすすめ。
Gジャンタイプは個性派でありつつも着こなしの幅が広いため、革ジャン初心者から上級者まで幅広くおすすめできるジャケットです。
限定モデルという選択肢もアリ
Schottではたまに限定モデルが発売されることがあります。
近年では"658US ONESTAR RIDERS 110TH LIMITED"が有名。
ドル紙幣をモチーフにした裏地。
110周年にちなんで110ドル紙幣というシャレを利かせています。
所々に浮き出した茶芯。
レザーにはウォッシュ加工が施されており、パリッとドライな質感です。
袖は本切羽。細かい部分も抜かりなく特別仕様に。
ヴィンテージを彷彿とさせるTALONのジップを採用。
通常のSchottオリジナルジップとは異なることが分かります。
こんな限定モデルも候補の1つ。
限定仕様が特別感を演出し、所有欲求を掻き立ててくれます。
定期的にチェックしてお見逃しのないように!
玉数が少ないため、完全に早いもの勝ちです。
【注意】おすすめしていないモデル(613USTと613USの違い)
Schottのライダースはどれも非常に魅力的ですが、中には個人的にはおすすめしていないモデルも存在します。
それが613USです。
最初に比較写真をお見せすると話が早いです。
写真の左が613UST、右が613USですね。
左の613USTは縦長シルエット、右の613USはボックスシルエットであることが分かります。
また右の613USはポケット同士の間隔が狭く、パーツがギュッと集まっているようにも見えます。
上野商会が日本人向けに発売したライダース「613US」をさらに改良したのが「613UST」なのです。
サイズ38同士で比べると、613USTは着丈が2.5cm、袖丈が1.5cm長く、肩幅を左右合わせて2.5cm絞られていることが分かります。
全体的なボリュームを抑えて縦長シルエットに仕上げられており、これが日本人の体格や現代のファッションに似合うということですね。
モデル | サイズ | 肩幅 | バスト | 着丈 | 袖丈 |
613US | 38 | 44.5cm | 107cm | 58.5cm | 61.5cm |
613UST | 38(TALL) | 42cm | 106.5cm | 61cm | 63cm |
もちろん613USの方が似合う人もいます。
肩幅が広く、胴が短めの体型の人なんかがそうでしょう。
「おすすめでない」というのは、あくまでも多数を対象としたお話。
613USが悪いわけではありませんし、着こなせたら最高にカッコイイですよ。
ちなみにこれらを見分けるにはタグを確認しましょう。
TALLモデルにはTALLと書かれたタグがあります。(過去の販売分だとLONGと書かれていることもあります。)
【総評】Schottならご自身に合うライダースが必ず見つかる!
本記事を総評すると「Schottならご自身に合うライダースが必ず見つかる」というのが僕の結論です。
一見どれも似通って見えますが、使われているレザーやディテール、機能性は実に様々。
今回は僕がピックアップした14種類を取り上げましたが、実はまだまだ種類があるんです。
Schottのどのライダースを買おうか迷われている方は、ぜひ本記事や直営店で得られる情報を参考に選んでみてください!