読者の知りたいこと
エンジニアブーツは最初は足が痛くなりやすいだけでなく、着脱も非常に手間がかかることがあります。
レッドウィングのストーブパイプモデルなどのシャフトが細いタイプのブーツは、特に着脱が大変です。
僕自身エンジニアブーツが大好きで、頻繁に履いていますがいつもこの「着脱の大変さ」に悩まされていました。
エンジニアブーツに詳しい人に相談して教えてもらい、やってみたら改善したというものを紹介します。
効果抜群だったのでエンジニアブーツの着脱でお困りの方は必見です。
エンジニアブーツが履きにくい、脱げない…。
エンジニアブーツはハイトが高いプルオンブーツです。
ジャストサイズで履いておられる方は特に履くのにも脱ぐのにも苦労します。シャフトが細いヴィンテージを踏襲したタイプならば余計着脱が大変になります。
上の画像を見てお分かりいただける通り、普通に履いたり脱いだりできる形をしていないのがエンジニアブーツ…。
カッコイイけども。
「それでも俺はエンジニアブーツを履きたい…!!」
という思いで時間をかけて痛い思いをして履いている人もいます。
僕も実際に履くのに2分、脱ぐのに2分かけていました。
さすがにエンジニアブーツを履いて出かけるのが億劫になりそうでした(笑)
そこでエンジニアブーツに詳しい人たち(シューズショップ、アメカジショップ、アメカジ愛好家の方など)に聞きまわり、教わったことをやってみることに。
そうしたら履くのも脱ぐのもそれぞれ2秒で終わるくらいのスピードに改善されました。
特に脱ぐときに感じていた足の傷みも大幅に軽減。
本記事ではエンジニアブーツの着脱を圧倒的に楽にする「3種の神器」を紹介します。
エンジニアブーツを履きやすくする3つの道具【3種の神器】
今回紹介する道具は「革のすべり剤」、「ブーツホーン」、「ブーツジャック」の3つです。
僕はエンジニアブーツの3種の神器と呼んでいます(笑)
これをそれぞれ紹介していきます。
まだ使っていない方はぜひ使ってみてください。
3つの道具の前にまずはこれを試して!
さて、3種の神器に入る前に紹介しておくべきものがあります。
それはブーツストレッチャーです。
エンジニアブーツの着脱に苦労する原因として、甲の高さがあっていない可能性があります。
そもそもサイズが合っていない状態では着脱が難しいのも当然です。
そしてエンジニアブーツは甲と足幅が狭めのDワイズで作られることも多く、ジャストサイズで買ったとしても甲が低すぎてきついなんてこともざらにあります。
そんなときに活躍するのがブーツストレッチャーです。
実際にブーツの甲部分を伸ばした方法を書いていますので、まずはこちらからお読みください。
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エンジニアブーツの甲を伸ばせる!ブーツストレッチャーの使い方を解説
続きを見る
ここがクリアになったら次に紹介する3種の神器を見ていきましょう。
【革のすべり剤】の使い方を解説
1つ目の道具は「革のすべり剤」です。
革好きの方でも「あれ、こんなのあったっけ?」となる方が多いと思います。
これは元々レザーケア用品ではありません。
レザークラフトで使われる道具なのです。
成分は水性シリコンで、このシリコンが塗布した箇所の摩擦を減らします。
この原理を利用して、レザークラフトで革レースや手縫い糸の通りを良くするのです。
これを応用し、エンジニアブーツの内側に塗ることですべりを良くし、着脱を簡単にします。
一度に取る量は写真を参考にして下さい。クリームではなく液状です。
摩擦抵抗の起きている甲周り、かかと周り、シャフトの内側を重点的に塗りましょう。
これで完了です。これだけでもかなり改善されます。
ただし水性の液剤なので、汗をかくと効果が弱まってきます。持続力は弱めなのが難点です。
摩擦感が増したなと思ったらまた塗るようにしましょう。
ちなみにこの商品、福岡のアメカジショップMAVAZIの店長から教わったものです。
MAVAZIで行われたイベントを取材して記事にしましたので、ぜひチェックしてみてください。
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天神ワークスが福岡のMAVAZIでポップアップストアを出店!Lightningのモヒカン小川さんも登場!【特別対談】
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【ブーツホーン】はハイトの高いブーツ専用の靴べら
2つ目の道具は「ブーツホーン」です。レッドウィングの純正商品です。
エンジニアブーツやペコスといった、ハイトの高いプルオンブーツ専用の靴べらとして売られています。
素材はすべりの良いプラスチック。
上部分には履き口にかけるためのスリットが設けてあります。
通常の靴べらと同じように使います。足が中に入ったら後はブーツホーンをブーツから引き抜くだけです。
この道具を知らなかったという方でも、レジ袋を使った方法は聞いたことがある、という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
原理は同じで、要はシャフトにするりと入るように工夫しましょうという話です。
レジ袋を使う方法と比べて、以下のようなメリット&デメリットがあります。
【メリット】
- ブーツホーンはずっと使える。
- 使い方が簡単かつ手軽。
- 中にレジ袋の破片が残らない。
【デメリット】
- 費用がかかる(レジ袋は家にあるものを使えば無料)。
- 靴べらですべらせる足のかかと側しか効果がない(レジ袋は形を工夫することで足の甲側もすべりやすくできる)。
このようなものがあげられますが、ずっと使えるのが嬉しいところ。1つあれば大丈夫です。
エンジニアブーツファンなら持っておいても良いのではないでしょうか?
【ブーツジャック】で「てこの原理」を使って脱ぎやすく!
3つ目の道具は、「ブーツジャック」です。
これはブーツを簡単に脱げるようにするための道具です。もちろんプルオンブーツ以外にも使えます。
面白いことにあの有名な「てこの原理」を利用しています。
これがあるとブーツを脱ぐのがかなり楽になります。
僕が使っているのはブーツメーカーWHITE'Sの純正商品です。
他にも色々なメーカーから出ていますが、このWHITE'Sのものが最も有名です。
使用上の注意点が2つあります。
1つ目は、ブーツジャックを支える方の足の置き方です。
縦長の形状なのでついつい足を沿わせてしまいたくなりますが、支える足と脱ぐ足は垂直に配置します。
両足とも同じ方向を向かせてしまうと、力が入りづらいです。
2つ目は、ソールをホールドするとソールが抜ける可能性があることです。
必ずブーツのかかとがホールドされていることを確認しましょう。
ソールをホールドしてはいけません。
3つ目は、足を引っかけるかかと部分がすれてしまうことです。
ブーツジャックにブーツのかかとを引っかけて、もう片方の足でブーツジャックを支え、てこの原理を使って引き抜きます。
このときブーツのかかとをブーツジャックにグッとホールドするため、引き抜くときに摩擦が生じます。
僕のレッドウィング9268は茶芯なので茶色くなりました。
茶芯は自然発生させたい派の方にはデメリットになります。
しかし僕はこのように道具でできた傷も味として楽しむ派ですので、気にしていません。
一応、WHITE'Sのブーツジャックはかかとをホールドする部分にスウェード素材が使われています。
多少ですがすれ傷を抑えることができます。
ちなみに、ブーツホーンとブーツジャックは吊るし穴が開いており、S字フックで玄関などにかけることができます。
エンジニアブーツを履くとき、脱ぐときにすぐに手が届く場所にかけておけるのも好ポイントです。
まとめ
本記事をまとめます。
- エンジニアブーツはジャストサイズで履いていたり、シャフトの細いものだったりすると着脱に苦労する。
- 革のすべり剤、ブーツホーン、ブーツジャックの3種の神器が効果的。
- 着脱合計時間4分→4秒に改善し、痛みもなくなった。
- 3種の神器の前にまずブーツストレッチャーを試してほしい。
本記事がエンジニアブーツの着脱にお困りの方の参考になったら幸いです。
好きなエンジニアブーツをたくさん履くためにも、ぜひ紹介している3つの道具を試してみてください。