読者の知りたいこと
アメカジ愛好家、バイク乗り、芸能人やアーティストなど、多くの人々から愛され続けているライダースジャケットのド定番「Schott(ショット)」。
日本で最も有名なライダースブランドでもあり、連日多くの人がSchottでライダースを購入されています。
そんな中で必ずと言っていいほど議論になるのが「サイズ選び」です。
よくライダースのサイズ選びは永遠のテーマだなんて言われますが、実際問題サイズ選びには非常に難しいものがあります。
本記事では、実際にSchott West(大阪南堀江)にて複数のサイズを試着た僕が、サイズ選びについて分かりやすく解説していきます。
【サイズ感】Schottライダースを試着したときの写真(ONESTAR TALL)
本記事で言及するのはSchottのライダースの中でも、ダブルのONESTAR TALLモデルになります。
伝統的なモデルに比べて、現代的な細身のシルエットをしており、バイクウェアとしてはもちろん、街着としてもカッコ良くキマります。
現在売れているジャケットの多くはこのTALLモデルですので、定番中の定番ということになります。
これから購入される方の参考にもなると思います。
ちなみにこのTALLモデルは本国アメリカには存在しないモデルで、上野商会(現TSIホールディングス)が日本市場向けに流通させているモデルです。当初はLONGという名称でした。
日本におけるSchottのアイコン的モデルである「613UST」のように、品番に「US=上野商会、T=TALL」と付くことが特徴です。(一部例外はあります。)
僕の体格は身長172cm、体重73kg、肩幅42cm、胸囲94cm、胴囲43です。
中肉中背よりもややゴツめの体格と言えます。
元々ボクシングをしていたことや、日々の仕事で重い鞄を持ち歩くことから、肩幅が広く、胸筋が発達しています。
よくライダースは体重10kgでワンサイズ変わると言われているので、そのことも参考にしながら次の試着写真をご覧ください。
サイズ36を試着
サイズ36(Sサイズ相当)を試着したときの写真です。
前(フロントジップ)が閉まらないサイズ感です。
前を開けて着るにしても肩幅が合っておらず、全体的に小さすぎる印象です。
当然ジャケットの中にインナーを着込むこともできません。
着ている513USTは私物です。
下の写真は僕が体重60kgのときのものですが、このときはタイトではあるものの、ちゃんと着ることができていました。
前を閉めることもできており、肩周りや胸周りのフィット感も問題ありません。
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サイズ | CHEST
(胸囲) |
SHOULDER
(肩幅) |
WIDTH
(身幅) |
LENGTH
(着丈) |
SLEEVE LENGTH
(袖丈) |
36 | 101.5 | 40 | 46 | 61 | 62.75 |
サイズ38を試着
サイズ38(Mサイズ相当)を試着したときの写真です。
Tシャツ1枚でジャストサイズです。
肩幅はタイト、胸囲と身幅にはある程度の余裕があります。
インナーには薄手のニットであればなんとか着込めますが、前が閉まらなくなる可能性もあります。
肩幅はヌード寸ちょうどですが、Schottのようなアメジャンにはアクションプリーツが設けられていることが一般的です。
ONESTAR TALLにもアクションプリーツが付いているので、肩幅がヌード寸ジャストでも問題なく腕を動かすことができます。
ただし、数cmの余裕があった方が望ましいことは確かです。
サイズ38はライダースの中でもゴールデンサイズです。
平均な体格である身長170cm前後、65kg前後(ただしいずれも僅差)の方にはしっくりくるサイズです。
先述したように、僕は平均的な体格よりもややゴツいため、38でもギリギリになります。
結果的にはこの38がベストでした。
次にお見せするするサイズ40と比較しながら見てみてください。
サイズ | CHEST
(胸囲) |
SHOULDER
(肩幅) |
WIDTH
(身幅) |
LENGTH
(着丈) |
SLEEVE LENGTH
(袖丈) |
38 | 106.5 | 42 | 49 | 61 | 63 |
サイズ40を試着
サイズ40(Lサイズ相当)を試着したときの写真です。
40になると肩幅は丁度よくなりますが、今度は身幅が大きいですね。
ライダーらしいシュッと引き締まったシルエットが出せないため、できればワンサイズ下の38をおすすめします。
ただし、真冬に厚手のインナーを着込むことを前提とするのであれば、40も選択肢に入ると思います。
サイズ | CHEST
(胸囲) |
SHOULDER
(肩幅) |
WIDTH
(身幅) |
LENGTH
(着丈) |
SLEEVE LENGTH
(袖丈) |
40 | 112.5 | 44 | 50 | 62 | 63.5 |
【サイズ表】Schottライダースのサイズ選びは肩幅・胸囲・胴囲を基準に(ONESTAR TALL)
まずは僕のSchott ONESTAR TALLのサイズ表をお見せします。
先述したように、僕の肩幅は42cm、胸囲は94cm、胴囲43です。
ONESTAR TALLはアメジャンなのでアクションプリーツが設けられており、胸囲も大きく作られています。
そのため肩幅がヌード寸法ちょうどのサイズでも肩や腕を動かすことができます。
ただし革の厚みや着脱のしやすさも考慮すると、やはり数cmの余裕がある方が望ましいと言えます。
そして身幅が大きく作られていることも考慮する必要があります。
ONESTAR TALLは肩幅から身幅に向かって幅が広くなるようなシルエットをしています。よく「アメジャンは逆三角形シルエット」と言われますが、ONESTAR TALLは違うのです。
身幅がブカブカにならないように注意しましょう。
これらを踏まえ、肩幅はヌード寸ジャスト〜捨て寸2cm程度、胸囲と胴囲には捨て寸5cm程度を取り、身体が動くだけの余裕を作ります。
よくスーツ店で言われる肩のつまみや、身幅の拳1つ分の余裕がこれに相当するものです。
このヌード寸+捨て寸のサイズに最も近いものが、選択すべきジャケットのサイズとなります。
ヌード寸法とは
衣類を着用していない状態で測った身体の実寸サイズのことを指します。
製品の寸法ではなく、着用者自身の体の大きさであり、サイズ選ぶ際の基準となります。
※今回は薄手のTシャツの上から採寸していますので、厳密なヌード寸法とは異なります。それでもサイズ選びの結果には影響しません。
Schottライダースのサイズを選ぶ上で考慮すること
Schottライダースのサイズを選ぶ上で考慮しておくこべきことがあります。
あなたがライダースを着用する上での前提条件となりますので、スタッフの方とも相談しながら決めると良いでしょう。
ONESTAR TALLを選ぶとフィットしやすい
Schottのライダースの中でも一番人気なのが、ダブルのONESTAR TALLモデルです。
日本人の体型や現代的なファッションセンスを考慮して、上野商会が日本市場向けにさせているモデルです。
体格面でも、ファッション面でも、ONESTAR TALLモデルが最も合わせやすいと言えるでしょう。
当然、モデルによってサイズ感は異なります。
同じSchottのライダースでも、TALLモデルとTALLでないモデルとでは、サイズ感が変わってきますので、注意が必要です。
2024年現在はジャストサイズが主流
近年日本で起こったライダースジャケットブームは、およそ2014年頃から始まりました。
ブーム初期には、著名人だと三代目JSBやBIGBANGが、ファッションデザイナーだとエディ・スリマンらが、ライダースファッションシーンを牽引していたこともあり、細身でタイトなシルエットが好まれていました。前を開けて着ることを前提にしたサイズ感や、腕を通さずに肩がけする着こなしがよく見られた時期です。
ただし、2024年現在ではジャストサイズが主流となっています。
このように、時代ごとにライダースのサイズ感のトレンドも変化しています。
トレンドを追うのか、それとも自分流の信念で選ぶのか、このあたりもサイズ選びの際に重要となる価値観です。
Schott ONESTAR TALLはベーシックなシルエットですので、タイトなサイズ感にもジャストなサイズ感にも対応できます。
バイク、バンド、街着などの着るシーンを想定する
ライダースを着る理由は人によって様々です。
バイクウェアとして、バンド衣装として、または街着として。
それぞれのシーンごとに適切なサイズ感が変わることも考えられます。
バイクに乗る場合には、肩幅が適切なサイズ感でないと、運転に支障が出てしまいます。
バンドをする人も同様で、激しい動きが求められるシーンがある人は、そのことも念頭に置いてサイズを選ぶべきです。
また真冬にも着る場合、中にニットやスウェットを着込むのか、上からコートを羽織るのかも、サイズ選びにおいて重要な点です。
ほとんどのモデルはカスタムオーダーはできない
Schott Grand Store Tokyo(東京渋谷)でライダースのカスタムオーダーを受け付けていますが、ONESTARのタイプではありません。
こういった一部例外を除いてカスタムオーダーには対応しておりませんので、規定のサイズからご自身にベストなものを見つけていくことになります。
サイズはロンジャンよりも大きめ
日本では「アメジャンの代表格はSchott、ロンジャンの代表格はLewis Leathers」と言われ、2大ブランドとして考えられています。
ルイスレザーにもタイトフィットという、SchottのONESTAR TALLと似た立ち位置のモデルが存在するため、両ブランドを比較してみます。
Schottの場合はサイズ38がベストでしたが、ルイスレザーはサイズ40がベストでした。
Schottは肩幅が狭く、身幅が広いシルエットなのに対し、ルイスレザーは肩幅から身幅にかけてストレートなボックスシルエットです。
Schottのサイズ38は肩幅がタイトではありますが、アクションプリーツが設けられています。これにより38でも肩周り、胸周りがキツくなることなく、十分な可動域が確保されています。
ルイスレザーのサイズ38は肩幅と胸囲がキツく、身体を十分に動かすだけの余裕がありません。ロンジャンタイプなのでアクションプリーツがないことも影響しています。
ルイスレザーのサイズ40は肩幅・胸囲ともにベストなサイズ感です。身幅もすっきりと細く、全体的な見た目も良好です。
このことから、ルイスレザーのサイズ40は、Schottの38と40の間(いわばサイズ39)に相当することが分かります。
実際に「Schottのライダースはロンジャンよりワンサイズ小さくても着られる」という方も多いので、あくまで傾向ではあるものの、サイズ選びの際に参考にできます。
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まとめ
本記事をまとめます。
永遠のテーマであるライダースのサイズ選びについて解説をしてきました。
実体験と理論的に執筆しましたので、多くの人の参考になるのではないかと思います。
ぜひ本記事を参考にSchottに足を運んでみてください。
きっとご自身にぴったりの一着に巡り会えます。