読者の知りたいこと

- レッドウィング8890チャコール・ラフ&タフってどんなブーツ?
- チャコール・ラフ&タフのモデルって何種類あるの?
2025年に突如として日本上陸を果たしたアイリッシュセッター6インチモックトゥ”8890”。
チャコール・ラフ&タフレザーが採用されたモデルが日本で発売されるのは、アイアンレンジャー”8086”に続き2モデル目です。
本記事では8890の特徴を解説するとともに、未だ来日していない他のチャコール・ラフ&タフモデルも解説します。
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8890は海外先行販売のチャコール・セッター

”8890”は2025年に日本に上陸したアイリッシュセッターの”チャコール・ラフ&タフ”モデル。
まずはその外観を一通りお見せしましょう。






僕の所有する8890はアップサイクルプロジェクトで購入したものです。
新品同様(状態A)のものをお得に購入できました。
アップサイクル品のレビュー記事でも登場していますので、気になる方はぜひご覧ください。
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元々海外でのみ販売があった

チャコール・ラフ&タフを採用したモデルは、およそ2021〜2023年の間に生産・販売されていました。
元々5品番(内1つはコラボモデル)存在しましたが、日本で販売があったモデルは長らくアイアンレンジャーの”8086”の1足のみでした。
アイリッシュセッター”8890”もコアなファンには知られていたものの、来日することなく、チャコール・ラフ&タフレザーの生産自体が終了してしまいました。
日本での入手方法は個人輸入されたものの購入に限定され、入手に苦労するモデルの1つでした。
2025年に公式オンラインストア限定で日本に上陸

しかし2025年、突如として日本に上陸を果たします。
公式オンラインストア限定で販売され、ようやく日本でも普通に買えるようになりました。
公式以外でも楽天市場などで出品されるケースも見られ、ある程度数が出回りました。
販売期間は数ヶ月ほどでしたが、今まで欲しかったのに買えなかった方にとっては、非常に嬉しい期間でした。
2足目のチャコール・ラフ&タフモデル

チャコール・ラフ&タフといえば、2021年に発売されたアイアンレンジャー”8086”を思い浮かべる方が多いでしょう。
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ラフ&タフレザーとはレッドウィングのレザーの1つで、銀面(革の表面)をわずかに擦って、オイルとワックスを加えたオイルドヌバックレザーです。
ムラ感、シワ感があり、最初から履き込まれたような風合いを持っています。履き込むことによってムラとシワが増し、さらに味わいが深まります。
油分が多く含まれているため、指先で押すとオイルが走るプルアップレザーでもあります。
カラー展開は「カッパーラフ&タフ」、「コンクリートラフ&タフ」、「チャコールラフ&タフ」の3種類。
銅茶色のカッパーラフ&タフは日本でも定番レザーとして、様々なモデルに採用されていますが、
濃い灰色のチャコールラフ&タフの斬新さに魅了された方も多かったと聞いています。


そして2025年に満を持して日本に上陸したのが、今回紹介するアイリッシュセッター”8890”です。
定番のアイリッシュセッター6インチモックトゥに、都会的な印象のチャコール・ラフ&タフレザーを採用した本作。
アイリッシュセッターのバリエーションの1つとして、人気の高い1足となりました。
8890の発売で期待される残り2品番の日本上陸
実はチャコール・ラフ&タフレザーを採用したモデルは8086と8890だけではありません。
海外ではラウンドトゥ”8190”、ブラックスミス”3341”、トッドスナイダーコラボ”4325”も販売されています。
8890の日本上陸を受け、今後これらの品番も日本で発売される日が来るかもしれません。
チャコール・ラフ&タフがお好きな方であれば、これらが日本に来る前に、その概要を知っておくべきでしょう。
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とはいえ、チャコール・ラフ&タフレザーは既に生産終了していますので、日本に来ない可能性も十分考えられます。
コラボモデルである”4325”については既に在庫がありませんので、こちらの来日はないと考えて良いでしょう。
ラウンドトゥ”8190”

2025年に復活したラウンドトゥブーツにも、チャコール・ラフ&タフモデルが存在しています。
品番は”8190”。
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ラウンドトゥ特有の一枚革で作られたトゥが、レザーの良さを最大限に引き出します。
ラウンドトゥの廃盤前に作られたモデルなので、倉庫に在庫(デッドストック)が残っているかは微妙なところ。
ラウンドトゥ復活を機に、日本でも販売されてほしい1足です。
ブラックスミス”3341”

写真提供:hisashi0828様
ブラックスミスとは「鍛冶職人」を意味する言葉です。
鉄などの金属を熱し、叩きながら成形して製品を作る職人のことで、鍛冶場で発生する熱い炎から、足と足首を保護するブーツが求められていました。
レッドウィングのブラックスミスは、当時履かれていた作業靴をルーツに生み出されたブーツなのです。

個人的にブラックスミス(鍛冶職人)やアイアンレンジャー(鉱夫)は、チャコール・ラフ&タフレザーがよく似合います。
どちらも”鉄”を扱う職業で履かれていたブーツのため、鉄のような色合いのグレーレザーが、ブーツの雰囲気を盛り上げてくれます。
【番外編】トッドスナイダーコラボ”4325”の存在

写真提供:hisashi0828様
アメリカのファッションブランド”TODD SNYDER(トッド・スナイダー)”が別注したラフ&タフモデルも存在します。
コラボモデルであるため、こちらについては再販が望めません。
日本での販売がなかったモデルのため、入手困難なモデルとなっています。
ブランドの生みの親であるトッド・スナイダー氏は、J.クルーでメンズデザイナーを務めた経歴があります。
レッドウィング×J.クルーの有名コラボモデルには、モックトゥのベックマン”9012”、カッパー・ラフ&タフの8インチモック”4583”などがあげられます。
レッドウィング×トッドスナイダーはその系譜を受け継いでいると言えるでしょう。
ラフ&タフレザーが採用されたのは2018年のモデル。
カッパー・ラフ&タフの”4314”、チャコール・ラフ&タフの”4325”の2種類が発売されました。
写真を見てお気づきになる方もいらっしゃるかしれませんが、通常のモックトゥブーツとは異なる特徴を有しています。
まず見てほしいのが8インチモックトゥ”877”を彷彿とさせるラップ・アラウンド・ヴァンプ。
ラップ・アラウンド・ヴァンプとは、ヴァンプとクォーターを縫い付けるステッチが甲の高さのまま一直線に設けられたヴァンプのこと。

wrap around(ラップ・アラウンド)とは”包み込む”という意味。
浸水を防ぎ、足当たりを良くするためのディテールで、ハンティングブーツの進化の歴史の中で生まれた仕様でした。
今回のコラボモデルは、”877”パターンの6インチ化が実現した特別なモデルなのです。
そして外観上で目を引くのが、革の表面と裏面をコンビネーションさせた切り返しデザイン。
ラフ&タフレザー自体、起毛革の1種であるヌバックレザーに分類されます。
ここにラフアウトレザー(裏面)を合わせた、なんとも独創的な起毛革コンビ。
トッドスナイダーならではの高いデザイン性を感じます。
レクタングル・バータック・ステッチと呼ばれるヴィンテージの仕様も取り入れているあたり、細かい部分まで妥協をせずに作り上げたことが伝わります。
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非常に魅力的なコラボモデルであったため、仮に日本でも販売されていたとしたら、飛ぶように売れていたことでしょう。
8890の経年変化サンプル
チャコール・ラフ&タフレザーは経年変化すると、やや茶色みを帯びたグレーレザーへと変化します。
傷が入ることでドライな質感にも拍車がかかり、味のある雰囲気に育ちます。
また、適切に油分を補給してあげることで、色飛びや乾燥を抑えながら履くことも可能です。
ラフ&タフレザーの手入れにオイルやクリームといったケア剤を使用することは推奨していません。
ヌバックの起毛を潰すことなく栄養を補給できる、「モゥブレィのデリケートスプレー」を推奨しています。
ラフ&タフレザーの手入れの記事も書いていますので、合わせてご覧いただければと思います。
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8890のコーディネイト
クールで都会的なチャコールカラーは夏のコーディネイトでも活躍します。

今回合わせたのはグレーベースのアロハシャツとワイドパンツ。
夏の定番コーデですが、足元に8890を持ってくることで、大人っぽいコーデに仕上がります。
夏のアメカジコーデにもハマる1足なので、欲しい方はぜひ購入をしてみてください。
まとめ

本記事をまとめます。
- ”8890”は元々海外のみで発売されていたが、2025年に日本上陸を果たした。
- チャコール・ラフ&タフレザーを採用した全5品番のうち、”8086”に続き日本で発売された2品番目となった。
- ”8890”の上陸で、ラウンドトゥ”8190”とブラックスミス”3341”の来日も期待されている。
- チャコール・ラフ&タフレザーは経年変化するとやや茶色みを帯びた灰色へと変化する。ドライで味のある雰囲気に育つのも好ポイント。
- クールな色合いのため、夏でも見た目の暑苦しさを軽減できる。
販売期間は過ぎてしまいましたが、まだいくつか新品が残っているようですね。
気になる方はこの最後チャンスを見逃さないよう、早めに購入をお願いします。