本記事の内容

うなさんと言えば革靴、ブーツに関するYouTube動画で有名な方です。
特にレッドウィングのベックマン フラットボックスの動画が有名で、私もよく視聴しています。
うなさんはお住まいだと公言されています。僕もまた福岡在住です。
レッドウィングのファンであり、革靴小説うなブロの視聴者である私が、実際に現地に行って調査してきました。
レッドウィング 福岡パルコ店にうなさんの私物を展示中!
うなさんは革靴小説うなブロというYouTubeチャンネルを運営されている方です。
チャンネル登録者数1.08万人(2024年7月30日時点)。
チャンネル名のとおり、革靴やブーツに関する動画を投稿されています。
動画には多数の靴が登場します。
レッドウィングでは、ベックマンフラットボックス(9060)、ベックマン(9411・廃盤)、アイアンレンジャー(8111)、1930S SPORTS BOOTS(8075・廃盤)、アイリッシュセッター(875)など。
また、スコッチグレインのスパイダー、トリッカーズのモールトン、オールデンの41850HYなど。
特に有名なのがベックマンフラットボックス(9060)の動画です。
フラットボックスは欠品続きで買えない時期がありました。おおむね2021年1月~2022年8月なので、1年8ヶ月という長い期間でした。
そんな中、フラットボックスが欲しい人に向けた良質な動画を公開し、ファンを増やしていきました。
出張先の名古屋の夜に、お見舞いするぞー!
【RED WING】ベックマンフラットボックスの800日エイジング Vol.150/ 革靴小説https://t.co/94iGfYRPt6 pic.twitter.com/UQ1RCbt7hE
— unasan-tw (@unasan_blog) March 11, 2022
また、お仕事柄出張があり、出張期間中に毎日同じブーツを履いてエイジングを加速させています。
革靴やブーツのエイジングが好きな方にもおすすめのチャンネルです。
レッドウィングジャパンの方とも関りがあり、レッドウィング公式とコラボ企画をされることもあります。
本記事の内容も公式コラボ企画です。
そんなうなさんや僕が住んでいる街「福岡」に、レッドウィング直営店 福岡パルコ店がオープンしました。
2022年9月9日に九州初の直営店としてオープンしました。これまでも福岡に正規取扱店はありましたが、ファンの要望やパルコのタイミングがあって出店に至りました。
オープン記念の一環としてうなさんの私物を展示する企画が行われました。
遅くなったな!
【第2話どうなる?】レッドウイング公式とコラボ!「新品・覚えてますか?」 Vol.185/ 革靴小説https://t.co/lDRJ9HsXpT pic.twitter.com/MKeYG7J4sm
— unasan-tw (@unasan_blog) October 3, 2022
展示私物①:ベックマン フラットボックス(9060)
うなさんの動画で最も登場するブーツです。
ベックマン フラットボックスは、つま先に先芯を入れない「フラットボックス」仕様のベックマンです。
自動車がまだ普及しておらず道路の舗装が未発達であった時代には、道端の土埃や泥から足を守ることができる6インチ丈のブーツは、日常的に履かれる普段靴でした。
普段靴なので履きやすく、歩きやすくするために、先芯を入れていないのです。
こういったヴィンテージの意匠を取り込んだブーツがベックマン フラットボックスです。
歩いているうちにブーツにはしわが入りますが、先芯のないフラットボックスではつま先部分にまでしわが入ります。
このしわによって徐々につま先が低くつぶれ、上に反り上がるという、独特のエイジング(経年変化)がフラットボックスの魅力です。
また、9060には茶芯レザー「ブラッククロンダイク」が使われており、すれた箇所から茶芯がのぞいてきます。これも人気の理由です。
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レッドウィング9060ベックマンフラットボックスのサイズ感、コーデ例、エイジング、手入れ方法、廃盤の可能性などを徹底解説!
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うなさんの私物フラットボックスには圧巻の経年変化が起きています。
- 新品のベックマンフラットボックス
- うなさんの経年変化したベックマンフラットボックス
ベックマンフラットボックス(9060)のエイジングの特徴がすべて現れています。
つま先が低くつぶれていること
つま先が反り上がっていること
茶芯が出ていること
シャフトのしわ
磨き込まれたツヤ
加えて個性的なのは、
羽が締まっていること
です。
これは、サイズミスによって起きたものだと動画内で言及されています。
うなさんは自分サイズをUS7(25cm)だと思っていて、US7を注文していたつもりだったが、間違えてUS7.5(25.5cm)を購入してしまっていた。
そしてレッドウィング青山で足のサイズを計測してもらったところ、US6.5(24.5cm)がジャストサイズであると判明。
つまり1サイズ大きいものを履いていることになります。
それによって靴紐をかたく締めることができ、羽が締まったスタイルになりました。
うなさんのようなエイジングを目指すのであればサイズを上げて購入するのもアリです。
しかし本ブログではジャストサイズでの購入を推奨しております。
合わないサイズで靴を履くと、靴擦れや傷みの原因となりますので、正しいサイズ選びが知りたい方は下の記事をご覧ください。
うなさん自身も、「1サイズも大きいとさすがにゆるい」とお話しされています。
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レッドウィングのサイズ選びは実寸を基準に!スニーカーとの比較を徹底解説
続きを見る
気になる手入れについてですが、ブラッシングと極稀にクリームでケアとのこと。
詳しくは本記事の「2.うなさんのお手入れ方法(3選)と僕の見解」にて解説します。
展示私物②:アイリッシュセッター6インチモックトゥ(875)
アイリッシュセッター6インチモックとは、レッドウィング社が1954年に発売し、現在まで同社の顔となっているモデルです。レッドウィングといえばこれ!というくらい定番中の定番です。
白く平らなトラクショントレッド・ソールが使われており、その優れたクッション性と静音性により、当時のアメリカのワーカーや狩猟者から絶大な支持を集めました。
モックトゥと呼ばれる独特なつま先の形状も特徴で、内部にできる箱状の空間のおかげで、日本人に多い甲高幅広足にも合いやすく、日本でも愛用者の多いモデルです。
オロレガシーというオイルドレザーを使ったモデルです。アイリッシュセッターの中でも代表的な革なので、レッドウィングの顔と言っても過言ではありません。
うなさんの875は全体的に色が濃くエイジングしています。
- 新品の875
- 川口さんの経年変化した875
- うなさんの経年変化した875
別の写真でも違いが分かるかと思います。
下の写真だと左がうなさんの875、右がレッドウィングのスタッフの川口さんの875です。
オロレガシーは薄い色のレザーなので、履く人の扱い方や年月などによって大きく違いが出ます。
下の写真を見ても同じモデルなのにも関わらず、かなりの違いが出ていますよね。
ちょっとだけ仕事...
レッドウィング875 pic.twitter.com/1ZhyuwPmpl
— s k y (@yokosuka_minato) March 25, 2018
のんびり休日なので久々ブーツの手入れ♪
N-1にダルチSD-103とレッドウィングの875 裏半円犬タグ pic.twitter.com/QWVVIq8XXb— beck-J (@b124rocks) January 21, 2019
雨の中履かれていたことや、下記の手入れによってこうなったものと思われます。
デイリーケアとしては、ほこり落とし&水拭き&手でこする&ブラッシング(化繊も使う)の4つを行っておられます。
また、傷が入ったときに傷部分をこすっているとのこと。
これは一般的な手入れとは異なる、非常に変わった方法と言えます。
詳しくは本記事の「2.うなさんのお手入れ方法(3選)と僕の見解」にて解説します。
展示期間は1年の予定だったが、2024年春まで展示されていた
色々な人が見られるように、当初の展示期間は1年の予定でした。
しかし当初の予定を大幅に延長して、2024年春まで展示をされていました。
現在は展示を終了され、オーナーであるうなさんの元に戻っています。
自分のブーツを展示してもらえるのは光栄なことですが、不特定多数の人が触るので、なかなか勇気のいること。
これを承諾したうなさんのプロ意識には感動しました。
うなさんのお手入れ方法(3選)と僕の見解
うなさんのフラットボックスと875の経年変化はとても魅力的なものでした。そこで、彼が実際に行っているお手入れ方法を徹底調査しました。
また、僕もアメカジファンとしてブーツの手入れには自信があります。うなさんのお手入れ方法について、僕自身の見解も述べていきます。
ベックマンフラットボックス(9060)は、ブラッシングと極稀にクレム1925を塗布
9060にはブラッククロンダイクが使われています。
表面の厚い塗膜により、中のオイルが蒸発しにくく、頻繁な手入れは不要です。
それどころかオイルやクリームを塗り込んでも、中に浸透しません。
うなさんも同様のことを述べられています。なので基本的にはブラッシングのみとのこと。
「塗膜がある外側からは栄養が入らないが、内側からは入る。内側からクリームを塗っても良いが、”履く”ことでも汗(に含まれる油)で栄養補給ができる。」
との旨を述べられており、基本的に僕の考えと同じです。
1点違いがあるとすれば、うなさんはサフィールノワール クレム1925 ニュートラル(無色)を使われています。
ブラッククロンダイクの黒い塗膜はロールコーターでのせられているため、強いオイルとの相性が良くありません。
クレム1925は油性クリームなので、できれば乳化性クリームの方がおすすめです。
ブラッククロンダイクの手入れの詳細は下の記事で解説しています。
ブラッククロンダイクのブーツをお持ちの方はご覧ください。
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ブラッククロンダイクの手入れの間違いを指摘!/正しいやり方を教えます!
続きを見る
ツヤの出るクリームを使うという点は僕も同意見です。
レッドウィングの中でもクラシックドレス・ラインに入るベックマンフラットボックスにはツヤが似合います。
ツヤの出る乳化性クリームは探さなくてもたくさん存在しますので、手入れが楽なのも9060の良いポイントです。
アイリッシュセッター(875)は、ほこり落とし&水拭き&手でこする&ブラッシング(化繊も使う)
うなさんがされているデイリーケアの手順は以下の通りです。
②水拭き
③手で革を激しくこする
④化繊ブラシ&馬毛ブラシで激しくブラッシング
こちらについてはかなり個性的な方法です。
一般的には行われないフェイズについて見ていきます。
※水拭きは極端に汚れた場合にはすることがありますので、ここでは一般的なものとして扱います。
水拭き後に手で革を激しくこすると、革が乾いたときに引き締まるとのこと。
これについて僕は、優しくこするのであれば良いのではないかと思います。
手の油を摩擦熱を加えながら革に入れていることになるので、軽い油分補給という面で一定の効果があると考えています。
注意点はどの革でもできるわけではないことです。
オイルが表面が厚い塗膜に覆われているブラッククロームやブラッククロンダイク、ガラスレザーのポストマンには有効ではありません。
理由は摩擦熱くらいではクリームが中に浸透しないからです。
化繊ブラシはレッドウィング公式では推奨していません。
理由として、毛の硬さゆえに革を気付付ける可能性があるからです。
加えて、オロレガシーレザーには仕上げのブラッシングも豚毛ブラシではなく、馬毛ブラシを使った方が良いと考えています。
化繊ブラシと豚毛ブラシはクリーム馴染ませ用として使われる硬めのブラシですが、オロレガシーレザーは表面が柔らかいため、ブラシも柔らかい馬毛ブラシがおすすめです。
うなさんはクリームを塗らないときも、化繊と馬毛を両方使って仕上げをしています。
ブラッシング後はブラシが熱くなっているほど激しくブラッシングされます。
僕としては、デイリーケアは①ほこり落としだけでも良いと考えます。
ちゃんと手入れするときには、汚れがひどい場合は水拭き、クリームは油分控えめでマットなもの、仕上げのブラシは馬毛ブラシ。
これが王道だと考えます。
そうはいっても、エイジングはダイナミックで魅力的です。
うなさんのようなエイジングを目指したい方は、色々なやり方を模索しながらやっていくと良いと思います。
1930S SPORTS BOOTS(8075)は、ツヤの出るクリームで手入れ
店舗に展示はされていませんが、うなさんの動画で手入れが行われていたため、触れることにしました。
8075には茶芯レザー「ブラックプレーリー」が採用されています。
ブラックプレーリーは茶芯とマットな質感が特徴的なオイルドレザーです。
うなさんは、サフィールノワール クレム1925 ニュートラル(無色)を使用。
動画を見てもらえば分かると思いますが、新品時のブラックプレーリーとは異なり、ツヤのある質感に変化しています。
ブラックプレーリーは1930S SPORTS BOOTS(8075)やブラックスミス(3345)など、ワーク感とドレス感を併せ持つブーツに使われることが多いため、ツヤを出す仕上げも選択肢の1つです。
ブラックプレーリーのマットな質感を保ったまま、栄養補給したい…。そんな方には下の記事がおすすめです。
ツヤあり、ツヤなし、どちらも選択肢に入るかと思います。ブラックプレーリーをお持ちの方には、比較検討のためにもぜひ読んでいただきたい記事です。
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ブラックプレーリーの手入れにはサフィールノワール オイルドレザークリームがおすすめ!
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まとめ
本記事をまとめます。
- かつてレッドウィング福岡パルコ店にうなさん私物のフラットボックスと875が展示されていた。
- 2024年春まで展示されていたが、現在は終了している。
- 「革靴小説うなブロ」や「スケオのアメカジ紹介ブログ」で提案している手入れを参考にしてみてください。
福岡にお住まいの方、福岡に旅行予定のある方は、レッドウィング福岡に立ち寄ってみてください。
うなさんもよく足を運ばれているようなので、運が良ければお会いできるかもしれません。