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アイアンレンジャー8087ってどんなブーツ?スレートミュールスキナーラフアウトのエイジングとコーデを紹介!

レッドウィング8087 アイアンレンジャー スレートミュールスキナーラフアウト

読者の知りたいこと

質問者さん
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  • レッドウィング8087ってどんなブーツ?
  • スレート・ミュールスキナー・ラフアウトの経年変化が見たい!
  • ミュールスキナーってどうやって手入れするの?
  • 8087を使ったコーディネイトが見たい!
  • もう廃盤?入手方法が知りたい!

レッドウィングの中でも人気モデルの地位を確立しているアイアンレンジャー。
その中でも特に異彩を放っていたのが、グレー系カラー「スレート・ミュールスキナー・ラフアウト」を採用した8087。
本記事では僕がアイアンレンジャーの中で最もカッコいいと思うモデルの1つ、8087について徹底解説します。

レッドウィング8087はスレートミュールスキナーラフアウトのアイアンレンジャー

レッドウィング8087の外観や特徴について、実際の写真を使って徹底解説していきます。

アイアンレンジャー8087の外観

はじめに僕の所有する8087の外観を見ていきましょう。
2025年にデッドストックで購入したものです。

グレー系のオイルドラフアウトレザーを採用した、レッドウィングの中でも珍しい外観を持つモデル。
ブラックのシューレースとステッチや、くすんだゴールドの金属パーツが、スレート・ミュールスキナー・ラフアウトにマッチしています。

後述しますが、スレート・ミュールスキナー・ラフアウトレザーには個体差があります。
僕の8087はやや茶色味の強い個体です。

外観を一通り見終わったところで、次に8087がどんなブーツなのかを詳しく解説していきます。

アイアンレンジャー=鉄鉱石の鉱山地域「アイアンレンジ」で働く鉱夫達

アイアンレンジャーとは、アメリカ・ミネソタ州北部にある鉄鉱石の鉱山地域「アイアンレンジ」で働く鉱夫達のことを指します。

ここで働いていた人々はその昔、足先を保護するために補強用の革を1枚縫い付けた「キャップドトゥ」という専用の安全靴を履いていました。
その後主流となっていったスチールトゥが普及し始め、徐々にキャップドトゥのブーツは見られなくなりましたが、そのデザインは一部ブーツに残り続けるなど、ワークブーツ界に与えた功績は非常に大きいものでした。

また、つま先に縫い付けられた革がドレスシューズのストレートチップのように見えるなど、そのクラシックなデザインは現在でも人々を魅了し、履くシーンやコーデを変えて残り続けています。
「レッドウィングらしい男らしさ×レッドウィングらしからぬきれい目シルエット」という相反する要素を併せ持つ、秀逸なデザインなのです。

アイアンレンジャーの人気色!グレーが個性的かつ都会的!

アイアンレンジャーはレッドウィングの中でも定番の人気モデルです。
人気の理由はデザインの他に、豊富なカラーバリエーションがあげられます。

アイアンレンジャーは基本4色の他、過去に様々なカラーで展開されてきました。
定番で常時ラインナップされているのがアンバー・ハーネス、ブラック・ハーネス、ホーソーン・ミュールスキナー・ラフアウト、カッパー・ラフ&タフの4色。

これら以外にもオックスブラッド・メサ、ネイビー・アビレーン・ラフアウト、オロイジナルなど、一定期間だけ希少なカラーで発売されたことがあります。

そんなカラー展開の中でも最も注目を集めたのが8086”チャコール・ラフ&タフ”、8087”スレート・ミュールスキナー・ラフアウト”、8078”アルパイン・ポーテージ”の3つであると考えています。

どれも2021年以降に登場した品番であり、8086と8086はグレーを基調としたカラーが特徴です。また起毛タイプであることも類似点と言えるでしょう。

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寒色系カラーはワークブーツブランドであるレッドウィングのイメージを覆す都会的な印象を放ちます。
他のブーツメーカーを見てもグレーの起毛革(ラフアウト、ヌバック)はなかなか見ません。
その個性的なルックスが高い評価を得ている理由というわけですね。

粘板岩をイメージしたスレートミュールスキナーラフアウトを採用

スレート・ミュールスキナー・ラフアウトを説明する前に、まずはミュールスキナー・ラフアウトの特徴を解説をします。

ミュールスキナー・ラフアウトレザーとは

レッドウィングのブーツに使われているオイルドラフアウトレザーです。
同社のホーソーン・アビリーン・ラフアウトと比較して、色が濃く感触がしっとりとしているのは、オイルが含まれているからですね。

靴製造のフィニッシュ工程でワックスを付けたバフをかけて仕上げています。
この工程によりレザーにムラ感が生まれ、ワックスにより毛足が寝てややスムースになります。

経年変化(エイジング)によりワックスで寝かされていた毛足が起き上がり、オイル抜けにより色が薄くなっていきます。
これが通常のラフアウトレザーにない、独特な表情をもたらします。

通常のタンカラーのラフアウトレザーよりも濃い色合いが特徴のホーソーン・ミュールスキナーと、スタイリッシュなグレーカラーが特徴のスレート・ミュールスキナーの2色が存在します。

ミュールスキナーの特徴を一通り確認したところで、次に本題のスレート・ミュールスキナー・ラフアウトについて、詳しく見ていきましょう。

スレート・ミュールスキナー・ラフアウトとは

スレート(Slate)とは、日本語で”粘板岩”を意味します。
粘板岩とは泥岩や頁岩が変成作用を受けてできた、薄く剥がれやすい性質を持つ岩石のことです。
これを粉状にしたスレート粉は、灰色を作るための顔料としても使われています。

この粘板岩をモチーフにしたのが、スレート・ミュールスキナー・ラフアウトです。
ミュールスキナーの中でもスレートカラー(薄い灰色)という変わった色合いを持つレザーです。
一般的には代表色であるホーソーン・ミュールスキナー・ラフアウトの「色違い」として認識されています。

カラーには個体差があり、灰色に近いものから茶色味が強いものまで存在します。

使われている品番が非常に少ないことも特徴の1つ。
アイアンレンジャー8087、アイリッシュセッター8863、8863用ジッパーユニットにしか使われませんでした。

日本では2021年4月22日にアイリッシュセッターの新色として8863が登場。
その洗練されたルックスが話題を呼び、ノンネイティブの藤井隆行氏が監修したブラックソールver.もリリースされました。
専用のジッパーユニットも発売され、瞬く間に人気モデルに。

そして2022年9月9日には、本記事の主役であるアイアンレンジャー8087が登場。
この8087を最後に新モデルは発売されず、2024年にはほぼ完売状態になりました。

レザーの再生産を行わないため、全モデルが廃盤に。
在庫限りで販売がなくなるというなんとも短命なレザーでしたね。

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スレートミュールスキナーラフアウトの経年変化(エイジング)

先述したように、スレート・ミュールスキナー・ラフアウトには個体差があります。
元から灰色に近いものから、元から茶色味が強いものまで存在します。

灰色に近い個体はある程度灰色を保ったまま経年変化します。
しかし部分的には茶色っぽく変化していることが分かります。

一方で茶色味が強い個体は履いていくと灰色が抜けて、より茶色っぽく経年変化していきます。
ホーソーン・ミュールスキナー・ラフアウトの色合いに近いづいていくイメージですね。

レッドウィングのグレー系レザーの色飛び(色抜け)は、油分が少なくなったことで起きることが多いです。
なのでせっかくのグレー系カラーを維持するためにも、適切な手入れをしてあげる必要があります。

ミュールスキナー・ラフアウトレザーの手入れの方法は下の記事の一部で解説していますので、そちらを読んでいただければと思います。

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アイアンレンジャー8087を使ったコーディネイト

僕の所有する8087はやや茶色味を帯びているため、カラーを活かして薄いベージュのテーラードジャケットと合わせてみました。

着ているパイソン柄のテーラードジャケットはJINYAというブランドのもの。
詳しくは別の記事で解説しているので、気になる方はぜひそちらも読んでみてください。

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全体的にベージュ×ブラックの2トーンでシンプルにまとめています。
JINYAはウエスタン系のブランドですが、ミュールスキナーのアイアンレンジャーはウエスタンな装いにもマッチします。

アイアンレンジャーのスリムなシルエットと、ラフアウトの暖かみのある質感だからこそなせる技です。

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革が生産終了したため廃盤が決定。在庫限りにて販売も終了。

スレート・ミュールスキナー・ラフアウトレザー自体の生産が終了しています。
定番としてラインナップされていない特殊カラーのレザーは、基本的には”作りきり”。一度大量に作ってしまって、それ以上は作らない方針です。

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スレート・ミュールスキナー・ラフアウトモデルが初登場したのは2021年。2024には全モデルがほぼ完売状態になりました。
2025年冬時点でも公式サイトに販売ページはありますが、残っているのは大きいサイズのみとなっています。

サイズが合う方は新品で購入できる最後のチャンスなので、ぜひ検討してみてください。

レッドウィングの廃盤モデルはフリマサイトや中古サイトで探すのもアリ。
メルカリ、ラクマ、ヤフオク、ホープスモアあたりがおすすめです。

あと僕の場合がそうだったのですが、レッドウィング取扱店にデッドストックがある可能性も否定できません。
僕は2025年10月12日に、福岡県久留米市にあるアメカジショップ「オセアニア&スピナッチ」で、デッドストックのUS7.5(25.5cm)を購入しています。

8087が廃盤になったのが2024年ですから、廃盤からまだ1〜2年しか経っていません。
見つけきれていないだけで、ショップに在庫が残っている可能性も全然あります。

欲しい方は根気よく探してみると良いでしょう。

まとめ

本記事をまとめます。

  • レッドウィング8087はスレート・ミュールスキナー・ラフアウトレザーを使ったアイアンレンジャー。
  • スレート(Slate)=”粘板岩”をイメージしたグレー系カラーが話題を呼び、アイアンレンジャーの中でも人気色となった。
  • スレート・ミュールスキナー・ラフアウトと黒の靴紐とステッチ、くすんだ金色のハトメがマッチしている。
  • 個体差があり、灰色に近いものから茶色味が強いものまで存在する。経年変化すると色が抜けて茶色っぽく変化する。
  • 僕の所有する8087は茶色味が強い個体のため、ベージュのテーラードジャケットをメインにしたウエスタンコーデに合わせた。
  • 既に生産が終了。公式サイトでも在庫限りで販売が終了する。
  • フリマサイトや中古サイトに出品数が多いが、まだ在庫が残っている取扱店も存在する。公式サイトでも大きいサイズに限り在庫が残っている。

この記事が、8087スレート・ミュールスキナー・ラフアウトが気になっている方の参考になればうれしいです。

今や入手が難しいモデルとなってしまいましたが、中古市場を探せばまだまだ買うチャンスはあります!
人と被りたくないという人にもオススメですので、ぜひこの幻のアイアンレンジャーを手に入れてみてください!

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