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パイソンレザー(蛇革)の経年変化集!色濃く艶やかなエイジングサンプル12個を紹介!

2025年7月23日

パイソンレザーのエイジングサンプル集

読者の知りたいこと

質問者さん
質問者さん

パイソンレザー(蛇革)のエイジングサンプルを見たい!

古今東西、我々を魅了してきたエキゾチックレザーの代表格”パイソンレザー(錦蛇革)”。
私のようなレザー好きのみならず、ハイブランドでもよく採用されているため、ファッションの世界に広く、深く根差しているレザーであると言えます。
風水的にも魅力がある革なので、普段から持ち歩きたいとお考えの人も多いことでしょう。

本記事では、パイソンレザーアイテムのコレクターであり、運営しているYouTubeでもパイソンレザー全開の僕が、私物のパイソンレザーアイテムのエイジングサンプルをお見せします。

パイソンレザーの経年変化の特徴

パイソンレザー(錦蛇革)とは

パイソンレザーのパイソン(Python)とは、ニシキヘビのことを指します。
中でも革製品として商用利用されている種類は、アミメニシキヘビ(ダイヤモンドパイソン)ビルマニシキヘビ(モラレスパイソン)がほとんどです。
※かつてはガラガラヘビ(ラトルスネーク)の革も比較的よく使われていましたが、現在の日本市場ではほとんど流通していません。

スネークレザー(蛇革)の中で最も多く流通しているのもこのパイソンレザーであり、市場ではパイソンレザー=蛇革として認識されることもしばしば見受けられます。

アミメニシキヘビのような大きな種類でも、蛇自体が細長い動物であるため、採取できる革の面積は決して大きくはありません。
そのため、パイソンレザーが使われているアイテムのほとんどはバッグや小物です。次いでブーツといったところでしょう。

パイソンレザーは表面仕上げに2種類(ツヤあり・マット)カット方法に2種類(腹割・背割)が存在します。
特に表面仕上げ方法の違いによって、経年変化にも違いが出てきます。

後ほどお見せするエイジングサンプル集では、それぞれのアイテムにどの加工方法が用いられているのかも、しっかりと記しています。
より詳しく知りたい方は、下の記事をご覧ください。

蛇革のまとめ記事
蛇革について徹底解説
パイソンレザーの徹底解説!蛇革の種類、艶とマット、腹割と背割、めくれ、経年変化、手入れ、風水など

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また、カラー展開も実に豊富です。
革の模様を活かしたナチュラルカラー(ベージュ、ホワイトを指す)や、シンプルながら高級感が漂うブラックカラー、ネイビーカラー、グレーカラー。
ビビッドなレッドカラー、ピンクカラー、ライトブルーカラー、イエローカラー、グリーンカラーなどがあげられます。

経年変化が最も分かりやすいのはナチュラルカラーですが、どのカラーでも基本的に同様の変化が起こります。
具体的な変化は次の4つです。

  • 色が濃くなる
  • 艶が出てくる
  • ウロコが寝る
  • 柔らかくなる

それでは1つずつ見ていきましょう。

色が濃くなる

パイソンレザーは使い込んでいくと、手の汗や日焼け等により、色が濃くなる性質を持ちます。

ナチュラルカラーの場合は、白→ベージュ→黄色→茶色へと変化し、最終的に焦茶色になります。
染色された革の場合は、その色がどんどん濃くなっていきます。

この経年変化は、明るいカラーの革の方が分かりやすいです。

艶が出てくる

この経年変化は主に、ツヤあり仕上げの革に見られる特徴です。
マット仕上げの革でも起きるものの、外観上の変化は少なくなります。

ウロコが寝る

この経年変化はマット仕上げの革でよく見られます。
新品時にはウロコがパサパサと反っている革でも、使い込んでいくとウロコがペタッと寝てきます。

柔らかくなる

パイソンレザーも牛革などの他レザーと同様に、使い込むことで革が柔らかくなります。
手に馴染むように変化したパイソンレザーには、より一層愛着を感じていただけると思います。

良い経年変化を楽しむには、適切な手入れが欠かせません。
パイソンレザーの手入れの方法について解説した記事も書いていますので、あわせてご覧ください。

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【種類別】パイソンレザー(蛇革)のお手入れ方法を解説!表面加工の違いや革の状態で手入れの方法が変わります!

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パイソンレザーのアイテムの経年変化集

ここからは僕の所有しているパイソンレザーのアイテムの経年変化を見ていきましょう。

仕上げ方法(ツヤあり、マット)の違いや、使用年数や使用頻度に差があるため、アイテムごとに変化の具合も異なっています。

パイソンレザーのアイテムは小物が多いため、日常的に使えるものが多いです。
実際に、お見せするアイテムの中には毎日欠かさず使っているものも存在します。

そのため、数年間の使用でもかなり変化が起きることがしばしばあります。
エイジングを楽しみたい方にはうってつけのレザーであると言えます。

大型ビジネスバッグ

シノダかばん製の蛇革×牛革ビジネスバッグです。

大阪の老舗かばんメーカー (株)シノダの現社長が、社長に就任する以前に、第30回大阪かばん技術コンクールで大阪府知事賞を受賞した作品です。
1点ものなので、非常に貴重なアイテムと言えます。
詳しくは下の記事にて紹介していますので、気になる方はぜひご覧ください。

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使用期間は2023年6月から2024年5月までの1年間。
この頃は出社する勤務体系で働いていたこともあり、ほぼ毎日使っていました。

カラーはベージュで、仕上げ方法はマット、カット方法は背割です。

外で持ち歩いていたため、日焼け等の影響で色がやや濃く変化しています。
新品時には革全体の色味が均一でしたが、1年使用後には革の色味にムラが生じています。

中でも持ち手の色が濃くなっていますね。
開閉の際に触る箇所なので、手汗を吸った影響でしょう。

ビジネスバッグですが、ややワイルドな雰囲気のバッグなので、どんどんエイジングしてカッコいいバッグに育てていきたいですね。

中型ビジネスバッグ

ANIMAL HUNTINGのパイソン×カウレザービジネスバッグです。

ノーブランド品ですが、パイソンレザーを両面に使っているなど使用面積が大きく、側面や持ち手などにも本革(カウレザー)が使われているため、高級感があります。

先ほどの大型ビジネスバッグに比べてコンパクトなサイズ感なので、カフェでのPC作業などにはうってつけのアイテムとなっています。

詳しくは下の記事にて紹介していますので、気になる方はぜひご覧ください。

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2023年9月から現在(2025年7月末)までで使っており、使用期間は1年10ヶ月になります。

カラーはホワイトで、仕上げ方法はマット、カット方法は背割です。

革全体の色味が、白→ベージュへと濃く変化しました。
使用を続けることで、ここからさらに濃く変化するでしょう。
エイジングが見られる面積も大きいので、経年変化が楽しみな一品です。

キーケース

KC,sのハンギングキーケースという商品です。
牛革のみならず、エキゾチックレザーやスウェードレザー、カービングレザーもラインナップされており、選びがいのある商品になっています。
詳しくは下の記事にて紹介していますので、気になる方はぜひご覧ください。

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僕が所有しているのはパイソンレザーのもので、カラーはホワイト、仕上げ方法はツヤあり、カット方法は腹割です。
次に紹介するFUNNYで使われているパイソンレザーとよく似た、非常に質の良い革です。
KC,s創業者がFUNNYの元工場スタッフという背景も、KC,sの素材選定に影響を与えているのでしょう。

使用期間は2024年12月から現在までの約8ヶ月です。
キーケースは毎日持ち運ぶものなので、経年変化のスピードが早いアイテムと言えます。

革全体の色味がやや濃く変化していることが分かります。
元々ツヤあり加工ですが、使い込むごとに革の光沢が増し、新品時よりも魅力的な表情に変化しました。

システム手帳カバー

FUNNYのN-Book(エヌ・ブック)というシステム手帳カバーです。
上質なレザーとウエスタンテイストが実にFUNNYらしいですね。
近年のFUNNYはこういった実用的なアイテムも展開しているので、ビジネス使用にもおすすめできるブランドになっています。
下の記事でも紹介していますので、気になる方はぜひご覧ください。

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僕が所有しているのはパイソンレザーのもので、カラーはベージュ、仕上げ方法はツヤあり、カット方法は腹割です。

使用期間は2023年12月から2024年5月までの5ヶ月ほど。
商談や事務作業がメインの仕事から、現在の記事執筆がメインの仕事に変わったため、最近日常使いができていないのがもったいないです。

FUNNYのパイソンレザーは他ブランドのものと比較しても、群を抜いて上質ですね。
ウロコの大きさや表面加工の綺麗さが際立っており、美しさだけでなく丈夫さも兼ね備えています。
実質剛健なFUNNYの商品ならではの特徴と言えるでしょう。

ツヤ加工時のコーティングがしっかりと施されているため、相当使い込まないと目に見える変化は起きません。
使用期間の短さもあって変化は少なめですが、一部に照明焼けが見られます。

机に置いたときに上に来る面(写真左だと左側、写真右だと右側)の色がやや変化しています。

ペンケース

FUNNYのP-Case(ピー・ケース)というペンケースです。
一見シンプルなペンケースですが、持ち手にシルバー925製のビクターコンチョが取り付けられているなど、FUNNYらしいスパイスの効いた商品。
下の記事でも紹介していますので、気になる方はぜひご覧ください。

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僕が所有しているのはパイソンレザーのもので、カラーはベージュ、仕上げ方法はツヤあり、カット方法は腹割です。

使用期間は2023年7月から2024年5月までの10ヶ月間。
先ほどのN-Book同様、非常に質の良いパイソンレザーが使われています。
エイジングには時間がかかるタイプのレザーですが、使用頻度が高かったため新品時と比べると目に見えて色味が濃くなりました。

アイウェアケース

FUNNYのE-Case(イー・ケース)というアイウェアケースです。
メガネケースやサングラスケースとして使えます。
「毎日使うものだからこそこだわりたい」という方にはおすすめの商品です。メガネケースまでこだわって選んでいる人って、あまりいませんからね(笑)
下の記事でも紹介していますので、気になる方はぜひご覧ください。

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僕が所有しているのはパイソンレザーのもので、カラーはベージュ、仕上げ方法はツヤあり、カット方法は腹割です。

使用期間は2023年7月から現在(2025年7月末)までの2年間。
プライベートでも毎日使っており、使用頻度が高かったこともあって目に見えて色味が濃く変化しています。
それでも壊れたり革が傷んだりすることなく使えていますので、FUNNYの商品は本当に丈夫ですね。

zippo

本錦蛇革巻きのzippoです。
次に紹介する手縫いタイプとは流通経路が異なるため、使われている革や巻き方が大きく異なります。
2種類とも現行品なので、専門店やECサイトで購入することができます。

こちらのタイプはカラーはベージュ、仕上げ方法はツヤあり、カット方法は腹割です。
FUNNYで使われているパイソンレザーとよく似ています。

使用期間は2023年5月から現在(2025年7月末)までの2年2ヶ月間。
次に紹介する手縫いタイプと交互に使用しているため、毎日の使用ではありませんが、使用頻度は非常に高いです。

革の色味がベージュっぽく変化していることが分かります。

手縫いzippo

本錦蛇革巻きのzippoです。
先ほどのものとは使用されている革や巻き方が異なります。
こちらは手縫いタイプといって、上下にステッチが見られます。

長らく廃盤でしたが数年前に復活。
zippoの中でこちらの方がレア仕様と思いきや、実は革巻きzippoのほとんどがこの手縫い仕様。
現行品として2種類が並行して存在しており、消費者を混乱させてもいるお騒がせ商品です(笑)

しかしエイジングが美しいので許してあげてください(笑)
手縫い本錦蛇革巻きzippoのカラーはホワイト。仕上げ方法はマットでカット方法は腹割です。

使用期間は2023年8月から現在(2025年7月末)までの2年間と、先ほどのタイプよりも使用期間が短いものの、変化のスピードはこちらの方が早いです。
色味が白→濃いベージュへと変化し、現在もエイジングが進行中です。
このまま行くと近いうちに黄色にたどり着きそうですね。

シガレットケース

ノーブランドのシガレットケースです。
箱ごと入るタイプは便利で、毎日使っています。

カラーはベージュ、仕上げ方法はツヤあり、カット方法は腹割です。
ウロコの大きさが不均一で、新品時には反りも目立つなど、やや荒々しい雰囲気の商品です。

使用期間は2023年5月から現在(2025年7月末)までの2年2ヶ月間です。

紹介しているアイテムの中で最も変化が大きいのがこのアイテム。
色味が濃いベージュになり、ところどころ黄色くなっています。
また、新品時には目立っていたウロコの反りが落ち着いて、ツルッとした質感に変わりました。
ここからどんな変化を見せてくれるのか楽しみですね。

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ベルト

ノーブランドのベルトです。
表には本錦蛇の革を使用していますが、裏張り革は合成皮革です。

カラーはベージュ、仕上げ方法はツヤあり、カット方法は腹割

2023年2月に購入し、着用回数は5回ほどと、ほとんど使用しておりません。
このベルト、実は訳ありセール品としてアメ横で売られていたものでした。

ベルトのバックル付近が照明焼けで黄色く変色を起こしています。
使い込んでいくと同様の変化が起きますが、このまま定価で売ることは難しいと判断されたのでしょう。

経年変化というよりも照明焼けによる変色ですが、パイソンレザーには起きうる変化なので、エイジングサンプルとしてご紹介しました。

ウエスタンベルト

FUNNYのウエスタンベルト&バックルです。
廃盤モデルのため、大変貴重なアイテムです。

カラーはベージュ、仕上げ方法はツヤあり、カット方法は腹割

2023年7月に中古サイトで未使用品として購入。
店舗インテリアとして飾っておられたとのことでした。

使用頻度は高くはありませんが、夏場に着用した際に汗をかき、蛇革箇所の一部にシミが残っています。

シミによる変色と言えばそれまでですが、通常の使用で起きたことなので、本記事では経年変化の1つとして扱っています。

ウォレットチェーン

FUNNYのパイソンレザーウォレットコードです。
廃盤から10年以上経つ激レアなアイテムです。

僕は3本所有しており、1本目は神戸・三宮のウエスタンショップ”オールドサンタフェトレイル”で2017年に新品で購入したもの。(当時既に廃盤品)
もう2本は中古サイトで入手しました。

オールドサンタフェトレイルでは新品で購入し、現在までの使用頻度も決して高くないため、あまり変化が起きていません。
中古サイトで購入した2つはかなりエイジングが進んでいる個体です。

元々のカラーはベージュで、仕上げ方法はツヤあり、カット方法は腹割ですが、
1つは黄色く、もう1つは焦茶色まで変化しています。

僕自身ここまでエイジングの進んだパイソンレザーを見るのは初めてです。
まさに限界突破。エイジングの終着点です。

それでもまだまだ使えるのがFUNNYの商品のすごいところ。
エイジングが限界にたどり着いても、商品寿命の限界はまだまだ先のようです。

【比較結果】最も経年変化が大きいのはホワイトカラー×マット仕上げ

12個のアイテムの経年変化を比較すると、最も経年変化が大きいのはホワイトカラー×マット仕上げという結果が出ました。

12個の中でも外観上の変化が大きかったものは次の3つです。

  • 手縫いzippo(ホワイト×マット・2年2ヶ月高頻度で使用)
  • シガレットケース(ベージュ×ツヤあり・2年2ヶ月毎日使用)
  • ウォレットチェーン(ベージュ×ツヤあり・10年程度使用)

ウォレットチェーンは中古で購入したもののため、使用期間や使用頻度は不明ですが、少なくとも2015年時点で廃盤品であったことから、10年以上使用されてきたものであると推測できます。
それだけの期間使い込めば、色味の変化が大きいことには納得がいきます。

ではそれ以外の2つはどうでしょうか。
手縫いzippoもシガレットケースも2年2ヶ月と、短くはないものの製品寿命からすればまだまだ現役。
それでもここまでの変化が起きています。

色味で言えばシガレットケースの方が濃くなっていますが、元々ベージュカラーであることと、毎日使用していたことを加味すると、手縫いzippoの変化量には及びません。

手縫いzippoはもう1つのタイプのzippoとスイッチして使用しており、元々の色味もホワイト。
最も変化量の大きかったアイテムであると言えます。

今回はホワイトカラー×マット仕上げのものが最も変化量が大きいという結果になりましたが、革質や使用環境によって結果は変わるとお考えください。

シガレットケースは手縫いzippoとは異なる革質ですが、変化量としては手縫いzippoと僅差でした。
また、湿度や照明・日光の当たり方などの環境によっても経年変化の出方は変わってきます。

個体差や環境差があるということだけ、ご留意いただけると幸いです。

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【経年劣化】長年の使用で蛇革と裏張り革が剥がれることがある

実はパイソンレザーのアイテムには悲しい宿命があります。
それは、蛇革と裏張り革が剥がれてしまうことです。経年変化ではなく経年劣化ですね。
全てのアイテムで起きることではありませんが、かなりの確率で起きているという現実は知っておくべきです。

元々蛇革は薄くて柔らかいので、商品にするときには強度を補強するために、ほとんどの場合で裏張り革が用いられます。
このとき蛇革と裏張り革を接着し、端をステッチで縫って1枚の革のように見せているのですが、長年の使用で蛇革と裏張り革が剥がれてしまうことはよくあることなのです。

写真でお見せしている蛇革の財布のように、蛇革が剥がれた面から裏張り革が剥き出しになっているものも、今まで何度も見てきました。
※写真はガラガラヘビの革ですが、構造や理屈は全ての蛇革に共通しています。

そこまで劣化せずとも、蛇革が裏張り革にピッタリと張り付いておらず、浮いてしまっているものもよく見かけます。

これには広島県福山市のレザーショップ”ピュアドール”のスタッフの方も同様の見解を示しておられました。
ほとんどの確率で剥がれが起きるとのことです。

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ケア剤を使用したメンテナンスで防止できることではありません。
防止策としては、特定の箇所に集中して負荷をかけないことや、湿気対策に気を使う(革がふやけないようにする)ことがあげられます。

【まとめ】パイソンレザーは使い込むとより魅力的に!

本記事をまとめます。

  • パイソンレザーとは錦蛇の革のことを指し、ダイヤモンドパイソンとモラレスパイソンの2種類が存在する。
  • 市場に流通しているスネークレザー(蛇革)のほとんどがパイソンレザー(錦蛇革)なので、パイソンレザー=蛇革として認識されるケースもある。
  • パイソンレザーには様々なカラーの他、表面仕上げにツヤありとマットの2種類、カット方法に腹割と背割の2種類が存在する。
  • パイソンレザーの経年変化には4つの特徴がある。色が濃くなる変化、艶が出る変化、ウロコが寝る変化、柔らかくなる変化である。
  • 手の汗や照明・日光などによって色が濃く変化し、白→ベージュ→黄色→茶色→焦茶へと変化する。
  • ブランドによって使われている革質や、カラー、仕上げ方法、カット方法などが異なるため、パイソンレザーのアイテムといっても実に多種多様である。
  • エイジングサンプル12個の比較結果から、最も経年変化が起きやすいのは、ホワイトカラーのマット仕上げのアイテムだと考えられる。
  • 長年の使用で蛇革と裏張り革が剥がれるという宿命がある。負担の集中を避け、湿気対策を行うことが防止策となる。

パイソンレザーのアイテムは僕たちに、使い込んで経年変化させることの楽しさを教えてくれます。
日常使いできるアイテムにはもちろん、ちょっと変わったアイテムにまで幅広く使われているレザーですので、気になるアイテムがあれば、ぜひ購入して使い込んでみてください。

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