読者の知りたいこと
今回紹介するのはライダースジャケットの中でも、schottやVANSONなどのアメカジブランドからではなく、メゾンブランドから発売されたものになります。
アメカジの無骨な男らしさももちろん大好きですが、メゾンのスタイリッシュさやラグジュアリー感も見逃せません。
本記事ではクリスチャンダダ2015AW「パロットレザージャケット」について徹底解説します。
クリスチャンダダ2015AWのテーマは西海岸×ロック&ゴシック
クリスチャンダダ2015AWのインスピレーション源は1970年代のカリフォルニア州ヴェニスのスケートカルチャーとロックカルチャーです。
70年代の西海岸のカラッとした乾いた空気感に、ロック、ゴシックの要素を融合させることで、デザイナー森川流の70'sを紡いでいます。
本記事で紹介するパロットレザージャケットもウエスタンのパロットデザインとロック&ゴシックの要素を融合しています。
また、2015年というとネオアメカジや派手めライダースが流行った年でもあります。
最も代表的だったのはサンローランパリのライダースでしょう。
エディ・スリマン氏がデザイナーを務めていた時期でもあり、そのトレンドは瞬く間にモード界全域に及びました。
日本でも三代目J SOUL BROTHERSのメンバーが着用し、メゾンブランドのライダースは一躍憧れの存在となりました。
久方ぶりにライダースが流行した年でもあったため、アメカジファンとしては嬉しい気持ちでしたね。
渋カジのようなゴリゴリのアメカジスタイルではなく、ストリートを織り交ぜたようなネオアメカジスタイルであったことも新鮮でした。
クリスチャンダダ2015AW PARROT LEATHER JACKETの特徴
ライダースでの中でもかなり個性派な、クリスチャンダダ2015AW「パロットレザージャケット」の特徴を解説します。
デザインモチーフはEAST WESTの70'sパロットジャケット
デザインモチーフとなっているのは70'sパロットジャケットです。
パロットジャケットはEAST WEST(イーストウエスト)というブランドが有名です。デザインから見てもこのEAST WESTを参考にしていると考えて間違いないかと。
世界的に有名なミュージシャンからも愛されていました。
1970年代後半にブランドとしてはなくなりますが、今でも愛好家らによって収集が行われています。
興味のある方はぜひ調べてみてください。
アメリカンライダース×パロットデザイン×モノトーンカラー
舞台がカリフォルニアということもあり、ベースはアメリカンタイプのライダース。
そこに西部感を高めるパロットデザインと、まさかのモノトーン配色を施すことで、ウエスタン×ゴシック×ラグジュアリーな印象を醸し出しています。
字面だけ見るとなんとも不思議な印象ですが、実物を見るとどこか綺麗にまとまっているんですよね。
これがデザイナーの力か。と感心してしまいます。
重厚感としなやかさを両立したカウレザーを採用
レザーは厚みと柔らかさを併せ持つカウレザーを採用。
この特性がメゾンに不可欠な高級感と、ゴツゴツしない上品さを与えます。
4色レザーの切り替えしが個性的
パロットレザージャケット最大の特徴はレザーの切り替えしです。
クリスチャンダダのものにも、4つのレザーが使われています。
それぞれが異なる特徴を有しており、ジャケットデザインにおいて役割分担していることが分かります。
これらが1つのジャケットにまとまることで単一レザーには出すことのできない「立体感」を形作っています。
各ディテールの写真
アクションプリーツがあります。
アメジャンの特徴です。
肩が動かしやすくなるため、実用性が上がるのが好ポイントです。
エポレットはありません。
ここはロンジャン寄りの特徴です。
メゾンブランドとしてスタイリッシュさを意識した可能性があります。
フロントベルトが付いています。
アメジャンの特徴です。
ベルトのカラーはホワイト。ライダースの中でも比較的大きなパーツにベースと異なる色を持ってくることで、多色ライダースであることを印象付けています。
後ろのデザインジッパーは唯一無二のディテールです。
スーツのサイドベンツに酷似していまよね。英国スーツスタイルに採用されるディテールであることから、イギリス的=ロンジャン的なデザインを意識した可能性があります。
これらのことから、ベースはアメジャンですが、ロンジャンの要素も併せ持った米英折衷ライダースと言えるでしょう。
経年変化(エイジング)
袖に深く刻まれた蛇腹が良い感じです。
汚れやすいイメージのあるホワイトレザーの部分にも汚れは見られません。強い顔料系の塗装をしているので、シミが付きづらいレザーとなっています。ホワイトレザーの汚れを良しとする考え方もありますが、このパロットライダースの場合はデザイン的に汚れない方がカッコイイと思います。
サイズ感とコーデ例
サイズはEU46です。メゾンブランドらしくヨーロッパ表記となっています。
僕が172cm、70kgですが、Tシャツ1枚の上から着るなら46がベストです。
合わせたブーツはゲッタグリップの白黒ツートンのエンジニアブーツ。
これがパロットレザージャケットのカラーとマッチします。
ここではパンツを変えた2種類のコーデをお見せします。
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まずは黒のスキニーです。
全体をモノトーン配色にまとめており、統一感を持たせました。
黒スキニーはパンクファッションとも縁があるため、アクセサリーなどでパンク感を強めるのも良いです。
続いてAPCのリジッドデニムを合わせました。
デニムが細身なのでライダースのスタイリッシュなイメージを崩しません。
いつものバイカースタイルならば黒いジャケットと黒エンジニアブーツですが、それが白黒ツートンに変わっただけで一風変わった印象になります。
このコーデで白いアメリカンバイクに乗ると、雰囲気と色合いがマッチして良さそうです。
クリスチャンダダは2020年に終了。購入は中古サイトや古着屋で!
クリスチャンダダは2020年にブランド活動の休止を発表しました。
ライダースだけを取っても、数々の魅力的なジャケットを展開してきたクリスチャンダダ。
現在も株式譲渡の交渉が続いているようなので、ブランドが復活する日もそう遠くないかもしれません。
南青山に存在した直営店も2019年12月22日に閉店していますので、現在は中古サイトや古着屋でしか買うことができません。
ちなみに僕はセカンドストリートで買いました。
約18万円が4万円で買えたのでかなりお買い得だったと言えます。
中古だとお手頃な商品も多いのでぜひ!
まとめ
本記事をまとめます。
本記事でクリスチャンダダ「パロットレザージャケット」の魅力が伝わったのであれば幸いです。
クリスチャンダダからは個性的なライダースがいくつも販売されています。
人と被りたくないという方はぜひ購入候補に入れてみてください!